GCashが海外での免税還付をペソで即時受け取りできる機能を追加
電子マネーのGCashが、海外で買い物をしたフィリピン人が免税還付金をその場でペソのままウォレットに受け取れる機能を始めた。空港の税関で確認を受けたあと、アプリのQRコードを読み取ってもらう。従来は現地通貨の現金か、1〜4週間かかる送金しかなかった。対象は16か国で、Ant GroupのAlipay+とスイスのGlobal Blueが支える。日本はまだ含まれていない。
フィリピンのテック・スタートアップを中心に、企業・資金・技術・政策などの最新動向を届ける。
電子マネーのGCashが、海外で買い物をしたフィリピン人が免税還付金をその場でペソのままウォレットに受け取れる機能を始めた。空港の税関で確認を受けたあと、アプリのQRコードを読み取ってもらう。従来は現地通貨の現金か、1〜4週間かかる送金しかなかった。対象は16か国で、Ant GroupのAlipay+とスイスのGlobal Blueが支える。日本はまだ含まれていない。
フィリピンの燃料価格が9月8日午前6時から上がる。ディーゼルが1リットルあたり4.50〜5.00ペソ(約11〜12円)、ガソリンが4.00〜4.50ペソの値上げ幅である。イランをめぐる情勢の再燃、ディーゼル在庫の減少、中東とロシアの製油所の混乱が理由。8月のインフレ率はディーゼルが前年同月比55.7%高で、そこにさらに上乗せされる。
政府は2026年の成長率目標を5〜6%から3.5〜4.5%へ引き下げたが、マカティ・ビジネスクラブのChua会長はそれにも届かないとの見方を示した。4〜6月期の成長率は2.3%と5年ぶりの低さで、上半期は2.6%。中東情勢による燃料高、治水事業の汚職による歳出の停滞、投資家心理の冷え込みが要因に挙がる。一方でUA&Pは10〜12月期に4%超もありうるとする。
2026年1〜5月のフィリピンへの海外直接投資の純流入は21億7,800万ドル(約3,400億円)で前年同期比33.4%減った。5月単月は2億1,000万ドルと2015年3月以来の低さ。証券投資も1〜7月で39億4,000万ドルの純流出である。外資規制の自由化は進んだのに投資が来ない理由として、電気代・物流費・港湾混雑・熟練労働者の不足といった事業コストが挙げられている。
マルコス大統領が8月21日に署名した大統領令122号は、重要鉱物の精錬・素材加工・電池製造への投資を呼び込み、許認可を簡素化し、放置された鉱区を取り上げる内容である。DMCI Miningのレイエス社長は産業が良い時期に入りつつあると評価した。フィリピンはニッケル生産で世界2位だが、輸出鉱石の約8割は未加工のまま中国へ向かう。国内でHPAL加工を行う2工場は、いずれも住友金属鉱山が手がけたものである。
海運大手の2GO Groupが、バス・バン・フェリーを1回の取引でまとめて予約できるサービス「TraveLink」を9月4日に始めた。アジアの旅行予約プラットフォーム12Go Asiaが複数の交通手段をまたぐ予約技術を提供し、2GOが国内の船の路線網を出す。最初の5行程のうち3つは、港を持たない山間の都市バギオを起点にしている。
フィリピン労働雇用省が、造船の職業訓練センターをザンバレス州に設ける構想を進めている。韓国の政府開発援助(ODA)事業として、HD現代重工業と韓国舶用機資材研究院が事業化調査を担い、韓国産業技術振興院と産業通商資源部が管理する。調査は2026年後半に予定され、設置場所はこれから選ぶ。同州には、HD現代が旧韓進の造船所を引き継いで動かすアギラ・スービック造船所がある。
スールー海南西部のサービス契約80番にあるHalcon探鉱対象で、ガスの見込み量が2.6兆立方フィートから8兆立方フィートへ引き上げられた。掘り当てる確率も18%から24%へ上がった。ただしこれは確認された埋蔵量ではなく、掘る前の推定である。ルソン島の電力の約4割を支えるマラムパヤが2027年ごろ枯渇するとされるなか、争いのない海にある鉱区として注目される。PXP Energyの株価は4.04%上昇した。
フィリピン経済区庁(PEZA)と、実業家Enrique Razon Jr.氏が率いるPrimelectric Holdingsが覚書を交わした。経済特区のなかに配電設備を建てられるかを検討する内容で、PEZAが優先する特区を選び、Primelectricが採算を調べる。PEZAのPanga長官は「エネルギーの信頼性はもはや電力会社だけの問題ではなく、投資の問題である」と述べている。対象の特区や時期は未定。
アヤラ財閥系の再生可能エネルギー会社ACENが、完全子会社2社に合計92億4,000万ペソ(約230億円)の融資枠を設定した。SanMar Solarには最大60億ペソで、出力50万キロワット・容量100万キロワット時の蓄電池を既存の太陽光発電所に組み合わせる。GIGA ACE 8には最大32億4,000万ペソで、パラウィグの300メガワット太陽光と送電線・変電所に充てる。
中央銀行の企業景況調査で、7月の当月分の景況感指数が-20.3に沈んだ。6月の0から1か月で20ポイント超の悪化で、悲観派が楽観派を上回る状態に転じた。全国506社への調査で、企業は中東情勢の再燃、燃料高、競争の激化、需要不足、高い金利を挙げている。一方で3か月以内に増員すると答えた企業は1.8%から11.0%へ増えており、目先の悲観と1年先の構えは分かれている。
フィリピン・ペソが9月4日に1ドル62.59ペソで引け、史上最安値を更新した。同じ日にインフレ率の鈍化が発表され株価は上昇したが、通貨だけが逆に振れた。米ドル高と米国の高金利に加え、副大統領への逮捕状で政治の先行きが読みにくくなったことも売り材料になった。経済担当相のBalisacan氏は貿易・経常赤字の拡大という構造要因を挙げ、財政の立て直しと輸出主導への転換が必要だとしている。
フィリピン統計庁が公表した8月の総合インフレ率は6.1%で、7月の6.2%から4か月連続の鈍化となった。ただし下がったのは食品と電気で、コメは19.4%高、ディーゼル燃料は55.7%高と加速している。年初からの平均は5.2%と中央銀行の目標2〜4%の上限をなお上回り、政策金利は8月に5%へ引き上げられたばかり。統計庁も市中銀行も9月からの再加速を見込む。
フィリピンSECが、電子マネーGCashを運営するMyntの登録届出書を有効とした。最大923億2,000万ペソ(約2,300億円)の新規株式公開で、想定時価総額は6,689億6,000万ペソ(約1兆6,700億円)とフィリピン史上最大になる。上場は10月20日、銘柄コードはGCASH。市場に出す株の比率は通常の15%ではなく12%で、大型案件向けの緩和措置を使う最初の会社になった。
セブのリム家が率いる上場石油販売会社Top Line Business Developmentが、東京のEV充電機器メーカー、ジゴワッツと基本合意を結んだ。フィリピンでEV充電設備を展開する計画で、2027年前半の初期展開を目指す。同社はビサヤ地方で23か所の給油所を運営し、27か所の改装を控える。設置場所はまだ検討中である。
フィリピンの政府系ファンド、マハルリカ投資公社の上半期の資本投下が188億ペソに達した。2025年の1年分59億ペソを半年で上回り、219%増えた。内訳は石油精製のPetronへの150億ペソの短期運転資金枠と、港湾運営会社の株式追加取得47億9,000万ペソが中心である。初の資産売却も完了し、年25%の利回りを得た。
マレーシアの通信インフラ会社EDOTCO Groupが、フィリピンでの事業拡大を表明した。設備の共用と技術面での提携に重点を置く。フィリピンを地域のなかで優先市場と位置づけている。あわせてフィリピン法人のカントリー・マネージング・ディレクターにSunil Issac氏を指名した。同社は2019年に参入し、現在は全国で約3,000の通信塔を運営している。
多国籍企業がフィリピンに置く自社の業務拠点(GCC)で働く人が、2026年に約28万9,000人になる見込みである。2025年は約200拠点で約27万人だった。ColliersとIBPAP、ZMG Ward Howellの共同調査による。担うのは経理、リスク管理、データ分析、サイバーセキュリティ、技術開発など、外部委託とは違う領域である。
4営業日続けて最安値を更新していたペソが、9月4日に62.52ペソへ小幅に戻した。前日の62.565ペソから4.5センタボの上昇である。アナリストは、中央銀行の介入は特定の水準を守るためではなく、物価に響くような急な変動をならすためのものだと指摘する。中央銀行は今年の物価上昇率を6.1%と見込み、年末にかけて食品が押し上げる可能性を挙げている。
フィリピンの国家政府の債務が7月末に19兆3,900億ペソとなり、過去最高を更新した。6月末から1.7%、前年同月から10.39%増えている。この水準はすでに、2026年末の見通しである19兆7,660億ペソの98.09%にあたる。増加の理由は国内外での新規借入と、ペソ安による外貨建て債務の評価替えである。
フィリピンで7-Elevenを展開するPhilippine Seven Corp.が、年内に5,000店に達する見通しを示した。5,000店目はセブ州ラプラプ市で12月3日に開く予定である。4,000店目から2年での到達になる。上半期は純利益が3.8%増の18億4,000万ペソ、全店売上は15.1%増えた。6月末の店舗数は4,650だった。
エネルギー省のGarin長官が、地熱発電で世界2位の座を取り戻すには2,100メガワットの新設が必要で、約126億ドルの投資を集める必要があると述べた。1メガワットあたり600万ドルかかる計算である。政府は掘削費を折半する制度に600億ペソの追加投入を検討しており、アジア開発銀行やランドバンクとの新たな協議に応じる用意があるとした。
メラルコの発電子会社MGENが、2,000億ペソを投じるMTerra Solarの第1期で商業運転を開始した。8月26日付である。送電会社が950メガワットの太陽光と825メガワットの蓄電池を系統につなぐ承認を出した。全体では3,500メガワットピークの太陽光と4,500メガワット時の蓄電池からなり、完成すれば世界最大級の統合型太陽光事業になるとしている。
フィリピン政府が、9月に予定していた5年物の大型国債の発行を見直している。ペソ安と金利の上昇で調達費用が高くなっているためである。国庫長官は「借入戦略が市場環境の変化に応じたものであり続けるよう再評価している」と述べた。9月には1,000億ペソ超の個人向け国債が満期を迎える。
Savills Philippinesによると、オルティガスセンターの第2四半期のオフィス純成約面積が約1万4,800平方メートルとなり、第1四半期の約2,800平方メートルから5倍以上に増えた。BGCとほぼ同じ水準で、マカティの9,500平方メートル、ケソン市の8,800平方メートルを上回る。賃料はBGCの3分の2以下で、業務受託とテクノロジー企業が需要を支えている。
Moody's Ratingsが、フィリピンのデータセンター建設が2030年までに生む経済効果を試算した。建設段階の年間の押し上げは2025年の名目GDPの0.04%、稼働後でも0.12%にとどまる。雇用への寄与は0.01%で、設備の7割と情報機器の全量が輸入という前提を置いている。同社は電力の確保でフィリピンが対象7市場のうち最も厳しいとした。
財務省が、国際的な最低法人税率の国内版であるQDMTTについて、年平均244億ペソの増収になると試算した。対象は連結売上7億5,000万ユーロ以上で実効税率が15%を下回る多国籍企業グループで、1,001グループ・4,037社が該当する。親会社の国別では日本が24%と最も多い。所得ベースの優遇税制が事実上効かなくなる可能性にも財務省が言及した。
FWD Life Insuranceが、上半期の新契約年換算保険料で首位を維持した。52億6,000万ペソで前年同期比23.5%増、市場占有率は12.2%である。生保業界全体の保険料収入は2,299億8,000万ペソで17.91%増えた。伸びを牽引したのは変額保険だが、伸び率では従来型の24.25%増が上回っている。
内国歳入庁が、電気料金に含まれる送配電ロス分への付加価値税を撤廃する通達を9月中旬に出す。エネルギー規制委員会が8月26日、この費用を政府が定めた通過費用と位置づけ、発電会社や配電会社の売上に含めないと決めたことを受けた措置である。同委員会は年60億ペソの消費者負担の軽減を見込む一方、財務省は年100億ペソの減収を見込んでいる。
Globe TelecomのCarl Cruz社長兼CEOが、傘下のデータセンター事業STT GDCフィリピンについてREITでの上場も選択肢に残ると述べた。具体的な計画はまだない。同社の稼働容量は年末に30〜32メガワットとなり、その時点で全量が使われる見込みである。すべて設備を入れれば124メガワットまで伸びる余地がある。