生保の新契約でFWDが首位。業界の保険料収入は2,300億ペソに
KEY POINTS
- ニュースの要点
- FWD Life Insurance(FWD Philippines)が、上半期の新契約年換算保険料で52億6,000万ペソを計上し、前年同期比23.5%増で首位を維持した。市場占有率は12.2%である。一時払保険料でも首位、総保険料では3位だった。
- この動きの意味
- 生保業界全体の保険料収入は2,299億8,000万ペソで17.91%増えたが、純利益は3.42%増の214億2,000万ペソにとどまる。保険料の伸びが利益に結びついていない構図で、伸びの中身が貯蓄性の強い変額保険に偏っていることが背景にある。
- 今後の注目点
- 下半期も新契約の伸びが続くか。変額保険と従来型の比率がどう動くか。純利益の伸びが保険料の伸びに追いつくか。Security Bankとの窓口販売がどこまで効くか。
FWD Life Insurance(FWDフィリピン)が、上半期の 新契約年換算保険料(NBAPE)で首位を維持した。保険委員会のデータにもとづく同社の発表による。
金額は 52億6,000万ペソ(約137億円)で、前年同期比 23.5%増。市場占有率は 12.2% である。一時払の保険料でも首位に立ち、総保険料では3位だった。
新契約年換算保険料とは、その期に新しく取った契約を年払いに換算した額で、既存契約からの収入を除いた「新しく獲れた分」を示す指標である。
FWDフィリピンの Soon Liang Lau 社長兼CEOはこう述べた。「1位であり続けることは、市場を率いること以上の意味を持つ。それは、お客さまが日々我々に寄せてくださる、大切なものを守るための信頼を映している」
業界は伸びている。ただし利益は伸びていない
FWD1社の話より、保険委員会が示した業界全体の数字のほうが読みどころがある。
| 上半期 | 前年同期比 | |
|---|---|---|
| 保険料収入 | 2,299億8,000万ペソ(約5,980億円) | +17.91% |
| うち変額保険 | 1,500億3,100万ペソ(約3,900億円) | +14.79% |
| うち従来型 | 799億5,400万ペソ(約2,080億円) | +24.25% |
| 新契約年換算保険料 | 418億5,500万ペソ(約1,090億円) | +13.13% |
| 純利益 | 214億2,000万ペソ(約557億円) | +3.42% |
| 総資産(6月末) | 2兆1,700億ペソ(約5兆6,400億円) | +8.77% |
目を引くのは最後から2番目の行である。保険料収入は17.91%伸びたのに、純利益は3.42%しか伸びていない。
理由の一端は、伸びの中身にある。金額として業界を押し上げたのは 変額保険(保険料の一部を運用に回す商品)で、1,500億ペソ(約3,900億円)超を占める。ただし 伸び率では従来型の24.25%増のほうが速い。
変額保険は貯蓄・運用の性格が強く、集めた保険料の多くが契約者の資産として積み上がる。保険料収入が増えても、そのまま保険会社の利益にはならない構造である。
窓口はどこにあるか
FWDが挙げた成長の手段は3つである。営業職員、Security Bankとの独占的な窓口販売(バンカシュアランス)、そしてデジタル。
このうちSecurity Bankは、3か年計画で富裕層・起業家・法人に絞る方針を示し、三菱UFJとの提携を軸に据えたばかりである。銀行が富裕層に寄せるなら、その窓口で売られる保険の性格も変わりうる。
保険業界の他の数字も並べておく。損害保険の上半期の純利益は44%増で、保険料の伸びの4倍で伸びた。保険の浸透率は第2四半期で1.96%である。生保は保険料が伸びて利益が伸びず、損保はその逆になっている。
換算は1ペソ=2.6円(2026年8月21日時点)で計算した目安である。
SOURCES / 出典
- BusinessWorldメディアFWD Philippines tops life insurers in terms of new business in 1st halfbworldonline.com
- FWD Philippines企業公式一次情報FWD Life Insurance Corporationfwd.com.ph
参考(本文の補足)
- Insurance Commission (Philippines)Insurance Commission
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