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INSIGHTS市場分析

3年で10社が上場廃止になったフィリピンで、2026年の新規上場がゼロである理由

2023年からの3年で、フィリピンの上場企業10社が取引所での売買をやめました。サンミゲル系、SM系、パンギリナン系、ゴコンウェイ家。この国を代表する資本ばかりです。一方、2026年は1月から8月まで、新しく上場した会社が1社もありません。それでいて、取引所で集まったお金は過去最高に向かっています。この3つが同時に起きる理由を、8月の3つの出来事からたどります。

フィリピンのテック・スタートアップを中心に、企業・資金・技術・政策などの最新動向を届ける。

  • 政府・政策

    BSPは8月27日に3会合連続の利上げか。アナリスト24人中19人が0.25%を予想

    中央銀行(BSP)の金融政策決定会合が8月27日に開かれる。BusinessWorldの調査ではアナリスト24人中19人が0.25%の利上げを予想し、政策金利は4.75%から5.00%になる見通し。7月のインフレ率は6.2%で、目標の3%を5か月連続で上回った。景気は弱く、国際収支の赤字と外貨準備の減少がペソを押し下げている。

    Bangko Sentral ng Pilipinas
  • 企業動向

    上場のRoxas and Company、China Bankから19億3,200万ペソの借換え枠

    砂糖と不動産を手がける上場企業Roxas and Companyが、China Banking Corporationと最大19億3,200万ペソ(約50億円)の期限付き融資契約を結んだ。使途は同社と子会社の既存借入の借り換えと一般的な事業資金で、8月20日付の適時開示で明らかにした。

    Roxas and CompanyChina Banking Corporation
  • タイCP系の卸売店Makro、約20年ぶりにフィリピンへ。Ayalaの4開発地に出店

    AyalaとタイのCP Axtraの合弁が運営する会員制の卸売店Makroが、Ayala Landの4つの開発地に出店する契約を結んだ。ケソン市Cloverleaf、ラグナ州Broadfield、タギッグ市Arca South、カビテ州Evo Cityの4か所で、開業は2026年第4四半期から2027年第1四半期を見込む。Makroのフィリピン再参入は約20年ぶりになる。

    Makro PhilippinesCP Axtra
  • 企業動向

    BYD会長がフィリピンを訪問、販売網は81店に。新車の22%が電動車

    BYDの王伝福会長がフィリピンを訪れ、Ayala系のACMobilityとの提携の現状を確認した。2023年に始まった提携で、BYDの販売網は81店、高級ブランドDenzaは4店になった。ACMobilityによれば、6月時点で新車販売の22.3%を電動車(NEV)が占める。充電拠点は200か所以上で、年内に充電口1,000超をめざす。

    BYDACMobility
  • エネルギー省、報告を出さない発電会社40社超の免許停止をERCに勧告へ

    エネルギー省(DOE)が、義務づけられた自己評価報告を出さない発電会社40社以上について、免許停止をエネルギー規制委員会(ERC)に勧告する。7月に203件の是正命令を出したが応じなかった分にあたる。多くは小型のディーゼル発電所で、すでに稼働していないものも含まれる。ビサヤ地方を中心に供給が逼迫するなかでの措置になる。

    Department of EnergyEnergy Regulatory Commission
  • 日系企業の集まるLIMA工業団地の中に、工学部のキャンパスが開いた

    バタンガス州立大学が8月17日、Aboitiz Economic Estatesと組んでLIMA Estateの敷地内にキャンパスを開き、工学・技術系の1年生800人余りを迎えた。1年次から工場の現場に触れる「産業立脚型学習」を掲げる。LIMAは1,000ヘクタールに約200社・7万5,000人が働く工業団地で、日系企業も多く入る。

    Batangas State UniversityAboitiz Economic Estates

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フィリピン市場で起きている変化を整理・分析し、その背景と可能性を読み解く。

フィリピンのスタートアップ投資が「過去最高」とも「6年ぶりの低水準」とも報じられる理由

2025年のフィリピンのスタートアップ投資について、「過去最高の15億ドル」と「前年同期比55%減」という正反対の集計が流通しています。どちらも正しく報告された数字です。定義の差を追い、2026年最大級の調達だったSalmonの1億ドルを分解すると、回復とは別の景色が見えてきます。

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