英語と安さで選ばれたフィリピンの画面に、世界の口座と診療記録が映っている
フィリピンのコールセンターが選ばれてきた理由は、英語が通じて安いことです。業界団体自身の資料がそう書いています。ところがそこに届いているのは、世界の銀行と医療のユーザーからの問い合わせでした。選ばれた理由と任されている中身が噛み合っていません。2年で2度、オーストラリア企業の顧客情報がマニラを経路に抜かれ、アナリストは「顧客はリスクを拠点の所在地で値付けする」と言います。
フィリピンのコールセンターが選ばれてきた理由は、英語が通じて安いことです。業界団体自身の資料がそう書いています。ところがそこに届いているのは、世界の銀行と医療のユーザーからの問い合わせでした。選ばれた理由と任されている中身が噛み合っていません。2年で2度、オーストラリア企業の顧客情報がマニラを経路に抜かれ、アナリストは「顧客はリスクを拠点の所在地で値付けする」と言います。
日本の三井住友グループが、フィリピンで5年に4回、同じ企業グループの会社に出資しています。銀行に3回、そのリース会社、そして風力発電会社。フィリピンでは外国企業が銀行を100%買えるのに、三井住友は4分の1弱で止めています。買い取るつもりがないなら、何を狙っているのか。会社そのものより、その財閥が持つ顧客基盤でした。
フィリピンでいちばん店が多いファストフードはマクドナルドではなく、赤い蜂が看板のジョリビー。国内1,600店超で本家の倍近い。ただし世界1万341店のうち、いちばん店数が多いブランドはフライドチキンではなく韓国のコーヒーチェーンである。値段とメニュー、そして日本に店が無い理由を整理する。
フィリピンのテック・スタートアップを中心に、企業・資金・技術・政策などの最新動向を届ける。
PLDT傘下のePLDTが、データセンター8拠点を束ねたVITRO REITを10月12日に上場させる方向で動いている。国内初のデータセンターREITで、調達額は最大242億ペソ。売り出しはすべて既存株で、会社に新しい資金は入らない。稼働中の容量は約24メガワットだが、利益の半分は1拠点から出ている。
エネルギー省が用意した100億ペソの地熱デリスキング制度に、17社が関心を示した。探査掘削の費用を最大50%まで政府が負担し、その分は転換社債型の融資として出る。掘削が失敗した場合は返済不要の補助金に切り替わる。ランドバンクが資金を管理し、アジア開発銀行が審査を支援する。
フィリピンの工業用不動産で、投機的な先行建設からビルド・トゥ・スーツ・先行契約型への移行が進んでいる。開発費と資金調達コストの上昇が背景にある。計画中・建設中の工業団地860ヘクタールのうち560ヘクタールが中部ルソンで、従来の中心だったカビテ・ラグナ・バタンガスを上回る。PEZAの上半期の投資承認額は94.42%増えた。
オーストラリアのOrigin Energyで約90万人の顧客情報が抜き取られた事件について、豪当局は経路をマニラのコールセンターまでたどった。捜査はコールセンター業務を請け負うAccentureのマニラ拠点の元従業員に結びついている。昨年のQantasに続く2件目で、アナリストはフィリピンのIT-BPM業界の評判リスクだと指摘する。業界団体は2028年の従事者見通しをすでに185万人へ下げている。
7月にフィリピンへ入った短期の外国資金は、差し引き6,647万ドルの純流入だった。前年同月から91.05%減である。純流入は3か月続いているが、1〜7月の累計では39億4,000万ドルの流出超で、前年同期の22億9,000万ドルの流入超から反転した。入ってくる額はほぼ横ばいで、出ていく額が60.8%増えたことが原因である。
基地転換開発庁が8月28日、Maynilad と韓国水資源公社(K-Water)の連合に、ニュークラークシティの上下水道事業の優先提案者資格を与えた。事業規模は148億ペソ、期間25年。給水能力を1日2,000万〜3,000万リットルから1億5,000万リットルへ引き上げる。データセンターや先端製造の誘致が前提にある。



































全 868 社を見る ›資金の出どころは産業でまるで違います。エネルギー・通信は53社のうち37社が上場企業なのに対し、人材・ビジネスサービスは81社のうち0社。フィリピン経済の古い層と新しい層が、同じ表の中に並んでいます。
フィリピン市場で起きている変化を整理・分析し、その背景と可能性を読み解く。
フィリピンで勤怠から給与の振り込みまでを1つで担っていたSalariumは、2019年時点で約600社が使い、2021年までに2万社へ広げると語っていた会社でした。2023年8月に利用企業が資金を引き出せなくなり、12月31日にサービスを無期限で停止します。ただし倒産も解散もしていません。法人はいまも登記に残ったままです。何が起きたのかをたどります。
フィリピンの平均年収は約67万円。日本の478万円と並べると7.1倍の差がある。ただしこの平均は、日本企業が採用する層の給料ではない。フィリピン統計庁の2024年調査から、職業別の給料ランキングTOP10、産業ごとの相場、日本を上回る速さで進む最低賃金の引き上げを整理する。
Forbes Asiaの「100 to Watch」に、フィリピンから2社が入りました。並べてみると、フィリピンで大きな資金を集めた会社には共通点があります。お金を出しているのが、ほぼ全部フィリピンの外の投資家です。理由は起業家の考え方ではなく、国内のベンチャーファンドの大きさにありました。
新興国の貸し手向けに与信審査を自動化するKitaが、シードで450万ドル(約7億円)を調達しました。創業者はマニラ出身で、フィリピンの貸し手と働くなかで課題を見つけています。ただし会社はサンフランシスコにあり、稼働しているのはフィリピン・インドネシア・メキシコ・米国の4市場。公開されている顧客6社のうち、フィリピンの貸し手は1社です。この設計の違いが、値段の付き方を変えています。
2023年からの3年で、フィリピンの上場企業10社が取引所での売買をやめました。サンミゲル系、SM系、パンギリナン系、ゴコンウェイ家。この国を代表する資本ばかりです。一方、2026年は1月から8月まで、新しく上場した会社が1社もありません。それでいて、取引所で集まったお金は過去最高に向かっています。この3つが同時に起きる理由を、8月の3つの出来事からたどります。
2020年に当社が取り上げたフィリピンのライブ配信アプリKumuは、累計1億ドル超を集めながらユニコーンになりませんでした。2021年に2,100万ドルの損失を出し、翌年それが3.7倍に膨らみ、従業員を半減させています。その6年をたどります。