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多国籍企業の自社拠点で働く人が28万9,000人へ。BPOとは別の伸び方

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KEY POINTS

ニュースの要点
多国籍企業がフィリピンに置く自社の業務拠点(GCC)で働く人が、2026年に約28万9,000人になる見込みである。2025年は約200拠点で約27万人だった。ColliersとIBPAP、ZMG Ward Howellの共同調査によるもので、Everest Groupはフィリピンを世界2位のGCCの提供地と位置づけている。
この動きの意味
担うのは経理、リスク管理とコンプライアンス、データ分析、サイバーセキュリティ、技術開発、医療、デジタル業務である。外部の会社に業務を委託する従来型とは違い、多国籍企業が自社の拠点として置くもので、扱う業務の性質が異なる。
今後の注目点
28万9,000人という見込みに届くか。データ分析やAIの人材が確保できるか。GCCの拠点数が200からどれだけ増えるか。オフィスの需要にどう表れるか。

多国籍企業がフィリピンに置く 自社の業務拠点で働く人が、2026年に約 28万9,000人 になる見込みである。ColliersとIT・ビジネスプロセス協会(IBPAP)、人材紹介のZMG Ward Howellがまとめた共同の報告書による。

2025年は 約200拠点で約27万人だった。

こうした拠点は GCC(グローバル・キャパビリティ・センター) と呼ばれる。外部の会社に業務を任せる従来型の委託とは違い、多国籍企業が自分の子会社として置く拠点である。

何をしているのか

担う業務が、従来の受託とは違う。

  • 経理・財務
  • リスク管理とコンプライアンス
  • データ分析
  • サイバーセキュリティ
  • 技術開発(エンジニアリング)
  • 医療
  • デジタル業務

Colliers Philippines のオフィス・テナント担当ディレクター Kevin Jara 氏は、こう述べた。

フィリピンは、主に費用効率のよいサービスの提供地であるという段階を越えた

同氏によれば、多国籍企業は 戦略的で、企業にとって不可欠な機能をフィリピンに置くようになっている。理由として挙げたのは、人材の層、オフィス市場、そして成熟した事業環境である。

Everest Group は、フィリピンを 世界2位のGCCの提供地と位置づけている。

世界の市場は3年で1.5倍

世界全体のGCC市場は、2024年の約1,000億ドル(約16兆円)から2027年に1,550億ドル(約24兆8,000億円) へ伸びると見込まれている。

ただし課題もはっきりしている。専門人材の取り合いである。

ZMG Ward Howell の調査では、採用が最も難しいのは事業分析、機械学習、AIの職種だった。とくに機械学習とAIの技術者は、募集1件あたりの候補者数がどの地域でも最も少なく、最も埋まりにくい職種になっている。

「BPOは縮む」と同時に起きている

この数字は、コールセンターを含む従来型の受託の話と切り分けて読む必要がある。

業界団体のIBPAPは、2028年の業界全体の見通しを下方修正している。以前は売上590億ドル(約9兆4,400億円)・従事者250万人を見込んでいたが、いまは幅を持たせた2通りを置いている。

2028年の見通し売上従事者
以前の見通し590億ドル(約9兆4,400億円)250万人
現在の上振れ側505億ドル(約8兆800億円)214万人
現在の下振れ側433億ドル(約6兆9,300億円)185万人

下振れ側でも上振れ側でも、以前の250万人には届かない。AIによる定型業務の自動化と、エジプト・南アフリカ・ポーランド・コロンビアといった新興の拠点との競合を織り込んだ数字である。

IBPAPのJonathan Madrid社長兼CEOは「我々はインドと並ぶIT-BPMの世界的な担い手だと思う。既存の市場占有率を守り、できればより付加価値の高い仕事の側へ伸ばしていく必要がある」と述べている。英語と安さで選ばれてきたフィリピンに、世界の銀行と医療のユーザーの問い合わせが集まっている構図は別稿で整理した。

全体は縮む見込みなのに、GCCは増える見込みである。縮むのは定型の処理で、増えるのは分析やセキュリティといった領域、という分かれ方になる。

オフィス市場にもそれが出ている。オルティガスの第2四半期のオフィス成約は5倍になり、業務受託とテクノロジー企業が支えた。JLLフィリピンの担当者も「BPOとGCCが今後数年の需要を牽引する」と述べていた。

換算は1ドル=160円(2026年9月4日時点)で計算した目安である。

SOURCES / 出典

  1. Philippine Daily Inquirerメディア
    PH global capability centers seen employing 289,000 in 2026business.inquirer.net
  2. BusinessWorldメディア
    IBPAP counting on global capability centers to bolster Philippines’ position as IT-BPM hubbworldonline.com

参考(本文の補足)

  1. Colliers PhilippinesColliers Philippines
  2. IBPAPIT & Business Process Association of the Philippines

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#GCC#グローバル拠点#IBPAP#Colliers#AI人材#オフィス#雇用

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