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トヨタのフィリピン生産が6万台へ減る、燃料高が需要を削った

KEY POINTS

ニュースの要点
トヨタ・モーター・フィリピン(TMP)が、2026年のラグナ州サンタロサ工場の生産が約6万台にとどまるとの見通しを示しました。2025年の6万3,804台から減ります。1〜8月の生産は38,221台で前年同期比10%減です。
この動きの意味
理由は国内需要の弱さで、燃料価格の高さとマクロ経済の圧力が背景にあります。ただし販売の内訳を見ると、電動車が8月末時点で11%を占めるまで伸びており、需要の中身は変わっています。
今後の注目点
第4四半期に生産が戻るか。電動車比率がどこまで上がるか。3車種構成という生産の制約をどう解くか。

トヨタ・モーター・フィリピン(TMP)が、2026年の生産見通しを示しました。ラグナ州サンタロサの工場で 約6万台です。2025年は過去最高の 6万3,804台でした。

足元の数字

2026年1〜8月前年同期
生産38,221台42,469台(10%減
販売133,300台146,357台(9%減)

月次では戻りつつあります。7月は6,550台で前年同月比18%増、8月は4,970台で9.5%増でした。それでも累計の遅れを取り返すには足りていません。

3車種しか作っていない

生産の内訳が、この工場の性格を示しています。

車種1〜8月の生産構成比
Vios18,321台48%
Tamaraw12,468台33%
Innova7,432台19%

上級副社長のSherwin Chua-Lim氏の説明が、制約をはっきり示しています。

「生産全体を増やしたいなら、3車種すべてを同時に増やさなければならない。どれか1つの市場が大きくないなら、追加の生産をどこへ持っていくのか」

車種が3つしかないと、1車種の需要が弱いだけで工場全体の稼働が頭打ちになるという構造です。多品種を作る工場なら需要の移動を吸収できますが、この工場にはその余地が小さいことになります。

需要の中身は変わっている

販売が9%減った一方で、電動車は伸びています。8月末時点で販売の 11% にあたる15,078台が電動車でした。

Chua-Lim氏は、燃料価格の上昇が電動車の購入を促しているとしています。つまり 同じ燃料高が、全体の需要を削りながら、電動車への移動を速めているという二面性があります。

商用車の販売が15%減の98,531台だった一方、乗用車は15%増の34,769台でした。

市場での位置は変わらない

販売が減っても、TMPは 国内首位を保っています。1〜7月で118,706台を売り、前年同期比8.2%減ながら、2位の三菱自動車を大きく引き離しています。市場のほぼ半分を占める水準です。

日系企業にとっての読みどころ

読みどころは2つです。

第1に、フィリピンの自動車需要が燃料価格に強く反応しているという点です。来週も軽油が1リットルあたり10ペソ(約25円)超上がる見通しで、この圧力は当面続きます。

第2に、電動車への移動が政策より先に市場で起きているという点です。政府はEVの輸入関税や国内生産の優遇をめぐって判断を保留していますが、消費者はすでに動いています。ちょうど配車サービスの新枠からハイブリッドが外され、TMPが再考を求めているところでもあります。

需要の側が先に動いているぶん、制度の遅れが機会損失になりうる局面です。

換算の基準は1ペソ2.49円(2026年9月4日時点)です。

SOURCES / 出典

  1. PhilSTARメディア
    Toyota Philippines sees slowdown in vehicle output this yearphilstar.com
  2. ASTIGメディア
    Toyota PH output may fall below 60,000 units in 2026 as demand stays weakastig.ph

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#トヨタ#自動車#生産#ラグナ#日系企業#燃料価格

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