国内証券からの米国株投資に道、SECが実証枠でDragonFiを承認
KEY POINTS
- ニュースの要点
- 証券取引委員会(SEC)が2026年9月24日、DragonFi Securitiesに対し、実証枠「SEC StratBox」での試験開始を最終承認しました。国内の証券会社が海外株式の取扱いでこの枠の承認を受けたのは初めてです。
- この動きの意味
- 国内の投資家は、事前に承認された米国の株式と上場投資信託(ETF)に、店頭(OTC)の預託証券の仕組みを通じて投資できるようになります。買える額には上限があり、その人が国内市場に持つ資産の50%まで。個人退職口座(PERA)の保有分については、同額まで投資できます。
- 今後の注目点
- 試験がいつ始まり、どの範囲まで広がるか。SECが他社にも同じ枠組みを認めるか。国内株式市場からの資金流出をどう抑えるか。為替の変動を投資家がどう受け止めるか。
証券取引委員会(SEC)が、国内の証券会社に米国株の取扱いを試験的に認めました。承認は2026年9月24日、相手はDragonFi Securitiesです。
枠組みの名前は SEC StratBox、いわゆる規制サンドボックス(実証枠)です。新しい金融サービスを、監督下で限定的に試すための仕組みです。
DragonFiは、Edgar「Injap」Sia氏のDoubleDragon Corp.傘下の証券会社です。海外株式の取扱いでこの枠の承認を受けたフィリピン初の証券会社になります。
どういう仕組みか
国内の投資家が買えるのは、事前に承認された米国の株式と上場投資信託(ETF)です。
方式は 店頭(OTC)の預託証券です。投資家が海外の市場に直接参加するのではなく、預託証券という形で経済的な持分を得ます。
資産の管理については、海外の証券と現金は一流の国際金融機関のもとで分別管理され、国内の顧客資金は登録・免許を持つ国内機関で分別管理されるとしています。
上限は「国内にいくら置いているか」で決まる
この制度の特徴は、買える額の決め方にあります。
| 保有の種類 | 海外資産に振り向けられる額 |
|---|---|
| 国内投資(証明されたもの) | その評価額の 50%まで |
| 個人退職口座(PERA) | 同額(100%)まで |
つまり、国内市場に資金を置いている人ほど、海外にも多く投資できる設計です。DragonFiは、投資家の国内資本市場への参加度合いを見て、海外株式にどこまで振り向けられるかを判断するとしています。
国際的な分散投資を、国内市場への参加と結びつける。国内から資金が抜けるだけにならないようにする工夫と読めます。
段階を踏んで広げる
試験はすぐに全面展開されるわけではありません。
SECが修正後の試験計画と顧客適合性の手順を最終確認したうえで、DragonFiは段階的な試験を始めます。最初は厳しく監視された限定的な集団から始め、その後に利用者を広げる方針です。
SECは試験期間を通じて、運用の枠組み、投資家保護の措置、規制上の含意を評価するとしています。
DragonFiのCEOであるJon Carlo Lim氏は「フィリピン人は、国内で規制され、透明で、投資家保護を中核に据えた仕組みを通じて、世界最大の資本市場に参加できるべきだ」と述べました。
何が変わりうるか
この試験の結果は、DragonFi一社にとどまりません。
うまくいけば、SECが同種の商品についての規則を整える材料になります。他の国内証券会社も海外資産を扱えるようになる道が開けるという見立てです。
フィリピンでは、GCash経由の株式口座が200万を超え、証券口座全体の6割弱に迫っています。投資のすそ野は広がっていますが、投資先は国内に限られてきました。海外資産への経路ができれば、国内市場は資金の奪い合いに直面します。上限を国内保有額に紐づけた設計は、その懸念への応答でもあります。
金額の記載がないため為替換算は行っていない。
SOURCES / 出典
- PhilSTARメディアDragonfi first broker-dealer okd for global equitiesphilstar.com
- Daily TribuneメディアDragonFi tests US stock access under SEC sandboxtribune.net.ph
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