電子インボイスの期限は12月31日、対象企業に許可の取得が要る
KEY POINTS
- ニュースの要点
- 内国歳入庁(BIR)が通達RMC98-2026を出し、対象となる納税者に2026年12月31日までの電子インボイス発行を義務づけました。対象は電子商取引を行う小・中・大規模納税者、大口納税者部門の対象企業、納税容易化法(EOPT)上の大口納税者、コンピュータ化された会計・請求システムを使う事業者です。
- この動きの意味
- 要件は形式にも及びます。BIRが定めるJSON形式の構造化データを生成し、電子的に送れることが必要で、WordやExcelで作った請求書や、システムから印刷した紙は電子インボイスと認められません。発行前に許可(PTI Electronic)を取る必要があり、審査には20営業日かかります。
- 今後の注目点
- 対象範囲を広げる後続の通達がいつ出るか。輸出企業や優遇措置を受ける企業がいつ対象になるか。12月31日の期限が延ばされるか。電子売上報告の規則がいつ出るか。
内国歳入庁(BIR)が、電子インボイスの実務指針を出しました。通達は RMC98-2026で、9月22日付、公表は9月24日です。即日施行されています。
期限は 2026年12月31日。残された時間は3か月ほどです。
誰が対象か
- 電子商取引やインターネット取引を行う小・中・大規模の納税者
- 大口納税者部門(Large Taxpayers Service)の対象企業
- 納税容易化法(EOPT)の枠組みで大口に分類される納税者
- コンピュータ化された会計システムまたは請求ソフトを使う事業者
- そのほかBIR長官が導入を求める納税者
零細納税者(micro taxpayers)は対象外です。
輸出企業、優遇措置を受ける登録事業者、POSを使う納税者などは、すでに上のいずれかに該当する場合を除き、後続の通達で対象に入るとされています。
「電子」の意味が厳格である
ここが実務上の要点です。BIRの定義では、次のものは電子インボイスと認められません。
- WordやExcel、Googleドキュメントなどで手作業で作った請求書
- コンピュータ化されたシステムから 印刷した請求書
必要なのは、BIRが定める JSON形式の構造化された電子データを生成し、それを電子的に送ることです。送付の手段としては、電子メール、オンライン閲覧、QRコード、モバイルアプリ、ウェブ上の仕組みが挙げられています。データは電子的に取り出せ、処理できる状態でなければなりません。
システムについては、正式に登録・承認・認定を受けた会計ソフトまたは請求ソフトを使う必要があります。自社開発、市販のシステム、電子インボイスのサービス事業者のいずれを選んでも構いません。
発行の前に、許可が要る
見落としやすいのがここです。
電子インボイスを発行する前に、電子インボイス発行許可 (PTI Electronic)を取得しなければなりません。申請先は管轄の税務署(RDO)または大口納税者部門で、BIRの審査には 20営業日かかります。
12月31日が期限で審査に20営業日。逆算すると、申請そのものの締切は実質的にもっと手前にあります。
未確定の部分
BIR長官のCharlito Martin Mendoza氏は「これらの規則が整ったことで、実施に移り、必要に応じて枠組みを磨いていける」と述べました。指針は8月25日に行われた関係者との協議を経たものです。
ただし、まだ出ていないものがあります。
- 電子売上報告の規則は別の通達で出される
- サービス事業者を規律する規則は月内に出される
罰則の内容は、今回参照した2媒体のいずれにも記載がありませんでした。
フィリピンに拠点を持つ企業がいま確認すること
自社が対象に入るかどうかがまず第一です。会計システムを導入している時点で「コンピュータ化された会計システムを使う事業者」に該当する可能性が高く、その場合は規模を問わず対象になりえます。
次に、使っている会計ソフトがBIRの求めるJSON形式を出せるか。日本本社の基幹システムをそのまま使っている拠点では、ここが最も手間のかかる部分になります。出力形式の改修、連携試験、担当者の教育を3か月で済ませる必要があります。
BIRは今年、輸出企業のVAT還付を認定書の取得前に請求できるようにするなど、手続きの電子化と簡素化を並行して進めてきました。電子インボイスはその本体にあたります。
SOURCES / 出典
- PhilSTARメディアBIR issues electronic invoicing guidelinesphilstar.com
- The Manila TimesメディアBIR orders covered taxpayers to adopt e-invoicing by year-endmanilatimes.net
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