Visaがマニラの拠点を2倍超に、9,000平方メートルへ移転
KEY POINTS
- ニュースの要点
- Visaが、マニラ首都圏パサイのSMモール・オブ・アジア地区で、事務所を約4,000平方メートルのFive E-com Centerから9,000平方メートルのFour E-com Centerへ移します。管理・財務・技術の機能を24時間体制で束ねるVisa Philippines Solution Centerを置きます。
- この動きの意味
- 面積が2倍を超える移転で、単なる引っ越しではなく機能の集約です。多国籍企業が自社の業務拠点をフィリピンに置く動きの一例で、外部委託ではなく自社の従業員で運営する形にあたります。
- 今後の注目点
- 従業員数がどこまで増えるか。同じ地区に他の多国籍企業の拠点が続くか。24時間体制の運用が定着するか。首都圏の優良オフィスの需給がどう動くか。
Visa が、マニラ首都圏パサイの事務所を 2倍以上に広げます。
| 面積 | 建物 | |
|---|---|---|
| これまで | 約4,000平方メートル | Five E-com Center |
| これから | 9,000平方メートル | Four E-com Center |
いずれもSMモール・オブ・アジア地区にあり、両棟は全天候型の連絡橋でつながっています。Four E-com Centerは環境性能の認証(LEEDゴールド)を受けた建物で、5階に屋外庭園を持ちます。
引っ越しではなく、集約である
新しい拠点に置かれるのは Visa Philippines Solution Center です。ここで、管理・財務・技術の機能を24時間体制で1か所にまとめます。
つまり面積が増えたのは、人が増えたからというより 機能を集めたからです。別々の場所や国で回していた業務を、ひとつの拠点に寄せる形になります。
SM OfficesのAlexis Ortigaバイスプレジデントは、大きな企業が業務を集約できる場所を求めつつ、同時に拡張の余地も欲しがっていると述べています。Visa Philippines Solution CenterのChari Dela Cruz氏は、この地区の立地と交通の便、周辺の設備が増員に対応できる点を挙げました。
「外注」ではなく「自社の拠点」
この動きは、フィリピンの産業構造の変化と重なります。
同国のサービス輸出は長く外部委託(BPO)が中心でしたが、いま伸びているのは 多国籍企業が自社の従業員で運営する拠点です。この形の雇用はすでに28万9,000人規模まで育っています。
業界団体が米国依存を下げるため日本を含む4市場から企業を誘致しようとしているのも、狙いはこの層です。不動産会社が連合に加わり、拠点向けの物件を用意するとしていました。Visaの移転は、その需要が実在することを示す実例にあたります。
見るべきところ
発表では 従業員数が示されていません。面積が2倍を超えても、そこで働く人が2倍になるとは限りません。24時間体制ということは交代制なので、席数と人数の関係も単純ではありません。
確かめるべきは、この地区に同じような拠点が続くかどうかです。7月の失業率が6%と4年ぶりの高さになったいま、人を集めやすい局面ではあります。ただし人材の定着難は日系企業の40.0%が経営上の問題に挙げているように、集めたあとに残るかは別の問題です。
SOURCES / 出典
- Philippine Daily InquirerメディアVisa Inc. footprint at SM's MOA complex balloonsbusiness.inquirer.net
- BusinessMirrorメディアVisa moves to bigger office at SM prime facility in Pasaybusinessmirror.com.ph
参考(本文の補足)
- Visa Inc.Visa Philippines
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