アボイティスの3空港、中国・ベトナム・台湾の短距離路線に活路
KEY POINTS
- ニュースの要点
- マクタン・セブ、ボホール・パングラオ、ラギンディンガンの3空港を運営するAboitiz InfraCapitalが、中国・ベトナム・台湾を伸びしろのある市場として短距離のアジア路線を各航空会社と組み立てている。3空港の2025年の旅客数は合計1,617万人だった。
- この動きの意味
- 武器にしているのは制度である。マクタン・セブは、中国人旅行者が14日間のビザなし乗り継ぎを使えるフィリピン国内2空港のうちの1つにあたる。中東情勢で当初は悲観的な予測を立てたが、実際はそこまで落ちていないという。
- 今後の注目点
- 中国・ベトナム・台湾の新規路線が実際に就航するか。2026年の旅客数が1,617万人を超えるか。ボホール・パングラオの旅客数が本島との架橋計画とどう連動するか。
Aboitiz InfraCapital(AIC)が運営する3つの空港が、アジアの短距離路線に力を入れている。伸びしろのある市場として挙げているのは中国、ベトナム、台湾である。
同社が運営するのは次の3空港である。
| 空港 | 2025年の旅客数 |
|---|---|
| マクタン・セブ国際空港(MCIA) | 1,160万人 |
| ラギンディンガン国際空港(LIA) | 235万人 |
| ボホール・パングラオ国際空港(BPIA) | 222万人 |
| 合計 | 1,617万人 |
マクタン・セブは2024年の1,130万人から3%近く伸びた。すでに中国のXiamenAirが、セブと泉州を結ぶ直行便を3月に再開している。
使っているのは制度の差
路線を増やすための材料として、AICが挙げているのがビザの扱いである。
マクタン・セブは、中国人旅行者が14日間のビザなし乗り継ぎを使えるフィリピン国内2空港のうちの1つにあたる。中国からの旅行者にとって、手続きの負担が小さい入口ということになる。
このほか、コンサートを目的とした旅行(コンサートツーリズム)の開拓や、地方自治体・ホテルとの連携も進めている。狙うのは 7〜9月という閑散期の底上げである。
「思ったほど悪くなかった」
AICのCosette Canilao社長兼最高経営責任者の言い方が、いまの局面を表している。
「(イランでの)戦争が起きたとき、我々の予測は非常に厳しいものだった。だが、思っていたほどひどくはないことに、良い意味で驚いている」
中東情勢は燃料価格を押し上げ、企業の景況感を悲観に転じさせている。航空需要は燃料費と旅行者心理の両方に効くため、悲観的な予測を立てるのは自然だった。それが外れたという話である。
ボホールは、橋の話とつながる
3空港のうちボホール・パングラオは、島の観光の入口にあたる。この島ではパングラオ島と本島タグビラランを結ぶ全長1.03キロの海上橋について、政府の委員会が事業の調整を認めたばかりである。
空港に降りたあと、島の中をどう移動するかが観光の質を決める。橋と空港は同じ客を運ぶ設備で、片方だけ整っても効きにくい。
日本の旅行者にとってセブとボホールは馴染みのある行き先だが、AICがいま取りにいっているのは中国・ベトナム・台湾である。短距離路線が厚くなれば、乗り継ぎの選択肢そのものが増えることになる。
SOURCES / 出典
- Philippine Daily InquirerメディアAboitiz airports bank on new Asia routesbusiness.inquirer.net
- ボホール州政府政府・規制当局一次情報Aboitiz-run Bohol-Panglao International Airport posts 2.2M passengers in 2025bohol.gov.ph
参考(本文の補足)
- GMR Megawide Cebu Airport Corporation / Aboitiz InfraCapitalMactan-Cebu International Airport
- Aboitiz InfraCapital, Inc.Aboitiz InfraCapital
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