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フィリピンの個人の決済は75%がデジタル、事業者は19%。差は56ポイントに開く

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KEY POINTS

ニュースの要点
中央銀行(BSP)のデータによると、2025年に個人が始めた決済のうちデジタルの割合は件数ベースで74.91%(前年72.2%)だった一方、事業者が行った決済は18.75%(前年19.8%)にとどまった。差は56.2ポイントで、前年の52.4ポイントから開いている。
この動きの意味
キャッシュレス化は進んでいるが、進んでいるのは消費者側である。事業者側の比率は前年から下がった。決済を受け取ることと、それを社内の帳簿に正しく落とすことは別の作業で、後者が手作業のまま残っているという指摘が出ている。
今後の注目点
2026年のデータで事業者側の比率が反転するか。QR Phや電子ウォレットの入金を会計に自動で取り込む仕組みが広がるか。国際的な金融メッセージ規格ISO 20022の導入が事業者側の処理をどう変えるか。

フィリピンのキャッシュレス化は進んでいる。ただし進んでいるのは、消費者の側だけである。

中央銀行(BSP)のデータによると、2025年に個人が始めた決済のうちデジタルの割合は、件数ベースで 74.91% だった。前年の72.2%から上がっている。

一方で、事業者が行った決済のデジタル比率は 18.75% にとどまった。しかもこちらは前年の19.8%から下がっている

両者の差は 56.2ポイント になった。前年の52.4ポイントから、さらに開いたことになる。

2025年のデジタル決済比率(件数ベース)2025年2024年
個人が始めた決済74.91%72.2%
事業者が行った決済18.75%19.8%
56.2ポイント52.4ポイント

件数は増え、金額の比率は下がった

国全体で見れば、キャッシュレスへの移行は進んでいる。小売決済の件数に占めるデジタルの割合は、2024年の57.45%から2025年には 64.69% へ上がった。

ただし金額で見ると逆になる。デジタルの割合は約59%から53.32%へ下がった。少額の決済が頻繁に行われるようになったことが、件数の伸びを作っているという読み方になる。

受け取ることと、帳簿に落とすことは別の作業

この差を指摘したのは決済サービス事業者の SwiftPay である。同社は、企業の経理部門が電子決済の消し込みにいまも分断された手作業を使っていることが、負担になっていると述べる。

事業者は、QR Ph(政府主導の統一QR決済)、電子ウォレット、カード、銀行振込、店頭窓口と、複数の経路で入金を受ける。しかし経理は、提供事業者ごとに違う情報、入金のタイミング、レポートの形式、会計システムを突き合わせてからでないと、その資金を正しく記録できない

同社はこれを「消し込みのギャップ(reconciliation gap)」と呼ぶ。決済が確定してから、その現金が社内の基幹システムで正しく記録され、見えるようになり、使える状態になるまでの距離という意味である。

手作業のままだと、人件費が上がり、使える資金が見えるまでに時間がかかり、決済量が増えるほど、突合できない取引や係争、会計上の誤りのリスクが増す。決済を受け取れるようになったことと、社内の処理が追いついたことは、同じではない

背景には制度の動きもある。不正監視、消費者の救済手段、取引の追跡可能性の整備が進み、国際的な金融メッセージ規格である ISO 20022 の採用も広がっている。

フィリピンの決済デジタル化については、電子ウォレットが最初の金融商品になる利用者が多いという調査もある。入口は個人から広がったが、その先で受け取る事業者の側は別の課題を抱えている、というのが今回の数字が示す構図である。

SOURCES / 出典

  1. The Philippine Starメディア
    Businesses trail consumers in digital payments adoptionphilstar.com
  2. Bangko Sentral ng Pilipinas政府・規制当局一次情報
    Bangko Sentral ng Pilipinas(中央銀行)bsp.gov.ph

参考(本文の補足)

  1. SwiftPaySwiftPay

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#デジタル決済#BSP#キャッシュレス#QR Ph#電子ウォレット

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