政府は第4四半期の加速を見込む、第3四半期は長雨で削られた
KEY POINTS
- ニュースの要点
- 経済・計画・開発省(DEPDev)のArsenio Balisacan長官が、第4四半期の成長は第3四半期より速くなるとの見方を示しました。第3四半期は激しい雨による休校が続き、経済活動が落ちたためです。
- この動きの意味
- 年間目標は3.5〜4.5%のままです。ただし第2四半期は5年ぶりの低さとなる2.3%、上半期は2.6%にとどまっており、目標の下限に届くには残り2四半期でかなりの回復が要ります。
- 今後の注目点
- 第3四半期のGDPが実際にどこまで落ちるか。公共工事の発注が戻るか。インフレが落ち着いて消費を支えられるか。
フィリピン政府が、第4四半期の成長は第3四半期より速くなるとの見方を示しました。経済・計画・開発省(DEPDev)のArsenio Balisacan長官の発言です。
「第4四半期と第3四半期については、やや楽観的だ」
第3四半期を削ったのは天候
第3四半期が弱かった理由として挙げられたのは 天候です。激しい雨が続き、数週間にわたる休校が発生しました。学校が止まれば、通学に伴う消費も、保護者の就労も影響を受けます。
つまり第4四半期の加速は、新しい需要が生まれるからではなく、押し下げ要因が消えるからという組み立てです。
目標との距離
年間目標は 3.5〜4.5% のままです。ただし足元の数字は厳しいものです。
| 2026年第2四半期 | 2.3%(5年ぶりの低さ) |
| 2026年上半期 | 2.6% |
| 年間目標 | 3.5〜4.5% |
9月上旬の時点で、下期に4.4%の成長が必要とされていました。第3四半期が天候で削られたのであれば、その分は第4四半期に寄ることになります。
必要な水準は、年の前半から繰り返し切り上がってきました。7月の時点では「第2〜第4四半期の平均で3.7%」で足りるとされていました。第1四半期が2.8%、第2四半期が2.3%と続いた結果、必要な数字が上がり続けています。
制約はインフレ
Balisacan長官が課題として挙げたのが インフレです。
物価の上昇が落ち着けば、経済の主エンジンである 消費を支えられるとしています。裏を返せば、落ち着かなければ支えられません。8月のインフレ率は6.1%で、中央銀行の目標である2〜4%を大きく超えています。
政府はあわせて、公共インフラ支出の加速を進めるとしています。民間の建設活動を呼び、波及効果を広げるという狙いです。
日系企業にとっての読みどころ
読みどころは、期待の根拠がどこにあるかです。
第4四半期の加速は、天候による下押しが消えることと、公共工事が戻ることに依存しています。前者は自動的に起きますが、後者は治水事業の汚職をめぐる摘発で発注側が慎重になっていることが原因なので、自動的には戻りません。
消費市場としてフィリピンを見る場合は、年末商戦の実績が最初の手がかりになります。小売業界は年末の消費と海外送金を支えと見ていますが、インフレが高い状態では実質の購買力が削られます。
第3四半期のGDPの発表が、この見通しの最初の答え合わせになります。
SOURCES / 出典
- PhilSTARメディアGovernment sees faster Q4 growthphilstar.com
- GMA News OnlineメディアPhilippine economic growth to pick up in second half of 2026 — Balisacangmanetwork.com
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