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ペソが1ドル62.86ペソで過去最安値、63ペソが視野に入る

KEY POINTS

ニュースの要点
ペソが1ドル62.86ペソで引け、過去最安値を更新しました。前営業日から18センタボ下げ、2営業日続けての下落です。取引中には62.875ペソまで下げています。
この動きの意味
要因は2つ重なっています。米国の8月のインフレ指標が前月比0.4%・前年比3.4%となって連邦準備制度の利上げ観測を強めたことと、原油が1バレル100ドルを超えていることです。石油の輸入国であるフィリピンは、原油高そのものがドル需要を増やします。
今後の注目点
63ペソを超えるか、そこで止まるか。中央銀行が介入に動くか。原油価格と米国の金融政策が同時に落ち着くかどうか。

ペソが 1ドル62.86ペソで引け、過去最安値を更新しました。前営業日から 18センタボの下げで、2営業日続けての下落です。

終値1ドル62.86ペソ
前の最安値1ドル62.68ペソ
寄り付き1ドル62.75ペソ
取引中の最安値1ドル 62.875ペソ
取引高9億6,922万ドル(前日の11億4,000万ドルから14.9%減)

2つの圧力が重なっている

下げの要因は、外からと内からの2つです。

1つ目は米国の金融政策の見通しです。8月の米消費者物価が前月比0.4%、前年比3.4%となり、連邦準備制度が利上げに動くという見方が強まりました。ドルが買われれば、ペソは相対的に下がります。

2つ目は原油です。中東情勢を受けて、ブレント原油は1バレル107.51ドル(2.77%高)、WTIは102.32ドル(2.27%高)まで上げています。週末にはホルムズ海峡を通航中の船舶に飛翔体が当たったと伝えられ、供給への懸念が加わりました。

ここが重要なところです。フィリピン国際開発研究所の上席研究員 John Paolo Rivera 氏は、こう指摘しています。「これは石油の輸入国であるフィリピンにとってとくに重い。原油価格が上がれば、必要なドルの額と輸入の請求額が増えるからだ」

原油高はペソ安の原因であると同時に、ペソ安によって国内価格がさらに押し上げられるという往復の関係になります。

63ペソという節目

市場の関心は、次の水準に移っています。

あるトレーダーは「63ペソは明らかに射程に入っている。ペソはドル高、原油高、国内のドル需要という圧力の下にある」と述べています。別のトレーダーは、中央銀行がこの水準に近づくにつれて「急激で無秩序な通貨の動き」を注視するだろうとし、63ペソが新しい取引レンジになるのか、それとも市場が試すもうひとつの水準にすぎないのかが大きな論点だとしています。

フィリピン中央銀行のEli Remolona総裁は、特定の為替水準を目標にはしないが、市場が無秩序に振れたときには介入するという立場を取っています。

日系企業にとっての読みどころ

ペソ安は、フィリピンで事業をする日本企業にとって単純な話ではありません。

  • 円換算の売上は目減りする。現地通貨建ての収益を円に戻す局面で不利になる
  • 現地の調達コストは上がる。輸入部材、燃料、電力の発電費が押し上げられる
  • 輸出型の事業には追い風。ドル建てで売る工場やBPOは、ペソ建てのコストが相対的に軽くなる

すでにこの影響は請求書に出ています。水道料金は事業者の外貨建て債務の返済コストが膨らんだ分を10月から料金に乗せ国の対外債務も6月末に過去最高を更新しました。

換算レートは1ドル155.9円、1ペソ2.49円(2026年9月4日時点)を使っています。為替そのものが論点の記事のため、ペソの水準には円換算を付けていません。

SOURCES / 出典

  1. PhilSTARメディア
    Peso on brink of record-low 63:$1 levelphilstar.com
  2. GMA News Onlineメディア
    Peso closes at fresh record low of P62.86 to US dollargmanetwork.com

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#ペソ#為替#BSP#原油#インフレ#マクロ経済

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