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越境ECが実店舗より速く伸びる、1万ペソ以下の免税枠が効いている

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KEY POINTS

ニュースの要点
フィリピン小売業協会(PRA)が、2026年の小売の伸びについて、実店舗が5〜10%、ECが10〜15%になるとの見方を示しました。ECのほうが速く伸びるという予測です。
この動きの意味
PRAが差の要因として挙げたのは、1万ペソ以下の輸入品を関税と付加価値税から外す『de minimis』の制度です。海外から直接届く商品はこの枠に入り、国内で仕入れて売る小売とは条件が揃いません。
今後の注目点
政府が免税枠を見直すか。年末商戦とOFW送金が実店舗をどこまで支えるか。天候の乱れが下振れ要因になるか。

フィリピン小売業協会(PRA)が、2026年の小売の伸びについて見通しを示しました。

2026年の伸びの見込み
実店舗の小売5〜10%
EC(電子商取引)10〜15%

ECのほうが速く伸びるという予測です。

差を生んでいるのは制度

PRAが挙げた要因のうち、価格や利便性より重いのが 制度の差です。

フィリピンには de minimis(デミニミス)という仕組みがあります。1万ペソ(約2万5,000円)以下の輸入品は、関税と付加価値税(VAT)が免除されます。

海外のプラットフォームから個人が直接買う商品の多くは、この枠に収まります。一方、国内の小売業者は仕入れの段階で関税とVATを負担し、販売時にもVATを乗せます。

PRA会長のRoberto Claudio氏は、こう述べています。「成長は、海外からのオンラインの出荷が付加価値税と関税の対象にならないECの分野に移っている。政府の規制という面で、条件が揃っていない」

同じ商品を売っていても、国境を越えて届くか国内で仕入れるかで税の扱いが違うという状態です。

小売業の規模

この論点の重さは、産業の規模から分かります。

GDPに占める比率約18%
雇用1,200万〜1,500万人
年間の納税額約8,000億ペソ(約1兆9,900億円)

PRAはかねて、この免税枠の撤廃を求めてきました。理由として挙げているのは、税収の流出、国内小売との条件の不均衡、そして模倣品や規格外品の流入です。EUや米国の制度を引き合いに出しています。

下支えと下振れ

2026年の小売全体については、年末商戦の消費と海外からの送金が支えになるとPRAは見ています。一方で、天候の乱れが下振れの要因として挙げられています。

日系企業にとっての読みどころ

読みどころは2つに分かれます。

フィリピンで店舗や現地法人を持って売る企業にとって、この免税枠は不利に働きます。同じ商品が海外から直接、税抜きで届くためです。

越境ECでフィリピンに売る企業にとっては、逆に追い風です。ただし 制度が変わるリスクを抱えています。PRAは撤廃を求め続けており、政府も見直しを検討してきました。1万ペソ以下の単価を前提にした事業設計は、この枠が残ることに依存しています。

どちらの立場でも、de minimisの行方は事業計画の前提条件になります。

換算の基準は1ペソ2.49円(2026年9月4日時点)です。

SOURCES / 出典

  1. PhilSTARメディア
    E-commerce sales seen outpacing traditional retailphilstar.com
  2. フィリピン小売業協会企業公式一次情報
    Philippine Retailers Association Advocates for Removal of De Minimis Value in Philippine Import Goodsphilretailers.com

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#EC#小売#de minimis#関税#VAT#消費

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