オーロラ州の経済特区にLNG発電所の構想、米企業と組み将来は200万kW
KEY POINTS
- ニュースの要点
- オーロラ太平洋経済特区庁(APECO)は、米テキサスのARQ Development、フィリピンの電気工事会社SC Megaworld、HML Technologiesの3社と、LNG(液化天然ガス)発電所と変電設備の事業化調査を進める覚書を結びました。初期投資は1億5,000万ドル(約230億円)です。
- この動きの意味
- 太平洋岸の特区が、データセンターや防衛関連の企業を呼ぶには、まず電力を自前で用意する必要があります。今回の覚書はその前提づくりで、発電所の建設が決まったわけではありません。
- 今後の注目点
- 事業化調査の結果と、LNGの調達先・受け入れ設備の具体化。電力の買い手となる入居企業(データセンターなど)が現れるか。第1期の5万〜10万kWが着工にこぎつけるか。
ルソン島の太平洋岸、オーロラ州カシグランにある経済特区を運営するオーロラ太平洋経済特区庁(APECO)は、米国とフィリピンの企業3社と、LNG(液化天然ガス)を燃料にする発電所の事業化調査を進める覚書を結びました。初期投資は 1億5,000万ドル(約230億円)と見込んでいます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 相手先 | ARQ Development(米テキサス州)、SC Megaworld Construction and Development、HML Technologies |
| 第1期 | 5万〜10万kWの発電所と変電設備・小規模な配電網(マイクログリッド) |
| 3年目 | 50万kW |
| 最終 | 200万kW |
| 対象 | LNGの調達・貯蔵・再ガス化(液体のLNGを気体に戻す工程)の設備も含む |
覚書では、段階的に開発するための事業化調査を行い、電力の売買契約・許認可・設計・建設を調整する作業部会をつくります。Daily Tribuneによると、署名は10月24日から30日までの米国への投資誘致ミッションの中で行われました。
ARQは発電や産業の案件を開発する会社です。SC Megaworldは変電所や病院、工場などを手がけてきた電気工事会社で、設計・建設と現地の許認可を担います。同社のHector Sanchez社長は、長期の目標として200万kWの供給を掲げています。
誘致したいのはデータセンターと防衛関連
発電所の電気は、特区に入る企業に供給する想定です。APECOが挙げるのは、データセンター、重要鉱物の加工、防衛関連の企業です。
APECOのGil Taway IV総裁は「投資家は広い土地だけを求めているのではない。安定した電源、十分な水、通信がそろっているかを見ている」と述べ、特区の電力インフラを整える理由を説明しています。特区の外への電力供給も視野に、配電設備を強化する方法を検討しているとしています。
ARQのBarry Adedamola氏は、太平洋に面したAPECOを同社がアジアに広がるための玄関口になりうると話しています。
発電所はまだ構想の段階
今回の覚書は事業化調査の取り決めで、発電所の建設や電力の買い手が決まったわけではありません。最終の200万kWまで広げるには、データセンターのように大量の電気を使う入居企業が実際に集まることが前提になります。
フィリピンでは、データセンターの誘致を理由に電源を増やす動きが続いています。マルコス大統領は10月、データセンターの誘致を念頭に原子力の導入に意欲を示しました。
換算の基準は1ドル155.9円(2026年9月4日時点)です。
SOURCES / 出典
- Daily TribuneメディアAPECO eyes P9.45B LNG power project in Auroratribune.net.ph
- マニラ・タイムズ(The Manila Times)メディアLNG power project eyed by Apeco, three partnersmanilatimes.net
参考(本文の補足)
- ARQ Development会社概要
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