ビサヤの電力、10月はさらに厳しい。定期点検が18基重なる
KEY POINTS
- ニュースの要点
- ビサヤ系統が2026年9月21日に再び黄色警報となりました。供給力2,500メガワットに対し最大需要2,426メガワット、余力は74メガワットです。エネルギー省は、10月の第2・第3週にも警報が出うるとしています。
- この動きの意味
- 10月第2週には18基の発電所が定期点検に入り、約501メガワットが使えなくなる見込みです。点検は必要な作業ですが、余力の薄い系統では警報の引き金になります。
- 今後の注目点
- 下院の合同説明会では、ルソンからビサヤへ送れるのは250メガワットまで、ミンダナオからは450メガワットの容量があっても実際には約50メガワットしか来ていないことが示されました。
ビサヤ地方の電力が、また逼迫しました。系統が正常に戻ってから3日後のことです。
9月21日の黄色警報
| 時間帯 | 午後4時〜午後8時 |
| 供給力 | 2,500メガワット |
| 最大需要 | 2,426メガワット |
| 余力 | 74メガワット |
黄色警報は、運転余力が系統の予備力の要件を下回ったときに出されます。
送電会社NGCPが挙げた原因は次のとおりです。
- Therma Visayas Inc.(TVI)1号機(セブ州トレド市)が使えない
- Panay Energy Development Corp.(PEDC)3号機(イロイロ市)が使えない
- PEDC 2号機が午後1時34分に停止
- ビサヤの需要予測の増加
- ミンダナオからの受電の減少
9月には 11基が計画外の停止に入り、ほかにも過去の月や年から使えないままの設備があります。さらに 17基が出力を落として運転しており、使えない容量の合計は 859.8メガワットに達します。
TVI 1号機(16万9,000キロワット)は9月18日に復帰しましたが、翌19日に不具合を起こし、出力を落とした後、同日中に計画外の停止に入りました。PEDC 3号機(15万キロワット)の復帰見込みは 10月27日です。
同じ2基が、9月3日の赤色警報のときにも原因として挙がっていました。9月12日にも赤色警報が出ており、そのときは供給力2,109メガワットに対し最大需要2,346メガワットでした。
10月はもっと厳しい
エネルギー省(DOE)次官の Mario Marasigan 氏は、次のように述べています。
10月の第2週と第3週に、黄色警報や赤色警報が出る可能性がある。発電所の予防的な点検が予定されているためだ
| 10月第2週に使えない容量 | 約501メガワット |
| 点検に入る発電所 | 18基 |
石炭火力では、セブの KEPCO SPC Power(KSPC)1号機(10万3,000キロワット、19日間)と、イロイロ州コンセプシオンの Palm Concepcion Power(PCPC)1号機(13万5,000キロワット、30日間)が予定されています。
議会も動いた
9月21日、下院のエネルギー委員会、ビサヤ開発委員会、立法特権委員会が合同の説明会を開きました。
エネルギー委員長の Jose Alvarez 氏は、なぜ警報がこれほど頻発するのか、ミンダナオの発電所がビサヤへ回せないのはなぜか、ルソンの余剰をすぐ送れないのはなぜかを問いました。
副院内総務でイロイロ市選出の Julienne Baronda 氏は、発電所の点検は通常年45日程度なのに、数か月止まったままの設備があると指摘し、代替の計画があるのかを質しました。
DOEのMarasigan次官の回答は、送電の制約でした。
| 経路 | 送電容量 | 実際 |
|---|---|---|
| ルソン → ビサヤ | 250メガワット | — |
| ミンダナオ → ビサヤ | 450メガワット | 約50メガワット |
ミンダナオ側でも大型の発電所が複数止まっており、送れる電気がないためです。
線はあるが、送る電気がない。DOEは長引く停止について「我々の手に負えない事情」があるとし、不具合のある発電所の廃止と置き換えも検討しているとしました。
対策として、DOEはNGCPにビサヤ系統向けの 250メガワット超の蓄電池の設置を命じています。
日系企業にとっての読みどころ
ビサヤにはセブとイロイロがあり、BPO拠点と製造業が集まっています。
実務上の含意は、時間の見通しが立てられることです。10月の第2・第3週に警報が集中するという予告は、裏を返せば、その期間を避けて計画を組めるということでもあります。
- PEDC 3号機の復帰は10月27日
- KSPC 1号機の点検は19日間
- PCPC 1号機の点検は30日間
止まる設備と期間が示されている以上、操業計画と自家発電の燃料手当ては、この日程に合わせて組めるはずです。
パナイ向けの新電源775メガワットは最初の稼働が2028年で、地域別の価格上限は8月分から適用されました。構造的な解決までの数年は、点検日程を読んで凌ぐ期間が続きます。
SOURCES / 出典
- Daily GuardianメディアVisayas power supply tightens again, and October looks worsedailyguardian.com.ph
- GMA News OnlineメディアHouse flags frequent Visayas grid red and yellow alertsgmanetwork.com
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