投資委員会、AI関連の投資を全国6拠点で受ける「SIKAT回廊」構想を示す
KEY POINTS
- ニュースの要点
- 貿易産業省のCeferino Rodolfo次官(投資委員会の実務トップ)は11月4日、AIに関わる投資を全国6か所の拠点で受け止める「SIKAT(Super Intelligence, Knowledge, and Advanced Technology)回廊」の構想を明らかにしました。10月に業界団体などとの協議を終えています。
- この動きの意味
- AIを「ソフトウェア」ではなく、鉱物、製造、半導体設計、データセンター、物流までを含む産業の連なりとして捉え、それぞれの立地を決めて投資を呼ぶ考え方です。ルソン経済回廊やニュークラーク市の半導体構想と組み合わせて使う位置づけです。
- 今後の注目点
- まだ構想段階で、投資額も示されていません。政府資金は使わず民間投資だけで進めるため、どの企業がどの拠点に投資を決めるか、税優遇などの具体的な制度が付くかが次の判断材料です。
フィリピン投資委員会(BOI)は、AI(人工知能)に関わる投資を全国の6つの拠点で受け止める「SIKAT(Super Intelligence, Knowledge, and Advanced Technology)回廊」の構想を、政府機関や業界の関係者に説明しました。
貿易産業省(DTI)次官でBOIの実務トップを務めるCeferino Rodolfo氏は11月4日、第40回アジア太平洋商工会議所連合会(CACCI)の会議の場で記者団に「鉱物から先端製造、デジタル基盤まで、AIの産業全体を含む技術の回廊だ」と説明しました。
6つの拠点
Manila Timesによると、構想は次の6拠点で構成されます。
| 拠点 | 場所・内容 |
|---|---|
| 先端製造 | ニュークラーク市のクラーク先端製造パーク |
| IC(集積回路)設計 | 企業と大学の拠点を結ぶ全国のネットワーク |
| 鉱物の加工 | ミンダナオ島に置く見通し |
| デジタル基盤1 | バタンガス州(当面の重点) |
| デジタル基盤2 | オーロラ州(中期) |
| AIと物流 | ブラカン州の玄関口(空港が必要な長期の目標) |
デジタル基盤の2拠点は、情報通信技術省(DICT)のAIインフラ基本計画に沿って進めるとしています。バタンガスはマニラ首都圏の南、オーロラはルソン島の太平洋側、ブラカンは首都圏の北にあたります。
政府資金は使わず、投資額も未定
Rodolfo氏によると、SIKAT回廊はまだ構想段階で、投資額の見込みも示されていません。資金は民間投資だけで賄う計画で、今のところ政府の予算は入っていません。一方で、構成する拠点の一部はすでに動いているとしています。
構想は、ニュークラーク市のAI拠点「Pax Silica」や、ルソン経済回廊を補う位置づけです。10月に業界団体や政府機関との協議を行い、オーストラリアで開かれた国際鉱業・資源会議でも紹介しました。
貿易産業相でBOIのトップを兼ねるMaria Cristina Roque氏は「AIとデジタル化の時代には、技術の変化を産業の力と質の高い雇用、持続的な繁栄に変える必要がある」との声明を出しています。
日本企業にとっての見方
今回の構想は、AIの投資先として半導体やデータセンターだけでなく、その手前の鉱物の加工や、後ろの物流まで立地を決めて並べたところに特徴があります。ただ、6拠点のうち具体的な投資額や優遇の中身が示されたものはまだ無く、日本企業にとっては、拠点ごとに条件が出てくるのを待つ段階です。
SOURCES / 出典
- マニラ・タイムズ(The Manila Times)メディアBOI plans nationwide AI investment corridormanilatimes.net
- ビジネスワールド(BusinessWorld)メディアMindanao mineral processing, Aurora digital projects in new nationwide ‘corridor’ lineupbworldonline.com
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