メトロ・パシフィックがメラルコ株1.9%を124億ペソで買い増し
KEY POINTS
- ニュースの要点
- マヌエル・パンギリナン氏が率いるメトロ・パシフィック投資(MPIC)が、ラモン・アン氏のサンミゲル・グローバル・パワー(SMGP)から、メラルコの普通株2,141万4,758株を124億ペソで買い取る契約を結びました。発行済普通株の1.9%にあたります。
- この動きの意味
- 1株あたり580.99ペソで、直近90日の出来高加重平均500.09ペソを16.2%上回ります。MPICの持分は47.46%からおよそ49.4%に上がり、過半まであとわずかという位置になります。
- 今後の注目点
- SMGPが残る2,518万株をどうするか。MPICが50%を超えるところまで買い進めるか。メラルコの系統損失費用の負担をめぐる議論。サンミゲルが得た資金の使い道。
国内最大の配電会社メラルコの株主構成が動きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 買い手 | メトロ・パシフィック投資(MPIC)/マヌエル・パンギリナン氏 |
| 売り手 | サンミゲル・グローバル・パワー(SMGP)/ラモン・アン氏 |
| 株数 | 2,141万4,758株(発行済普通株の 1.9%) |
| 単価 | 1株580.99ペソ |
| 総額 | 124億ペソ(約309億円) |
単価の580.99ペソは、直近90日の出来高加重平均である500.09ペソを 16.2% 上回る水準です。買い手が上乗せを払った形になります。
この取引でMPICの持分は 47.46%からおよそ49.4% へ上がります。過半まで0.6ポイントほどという位置です。
売り手の事情
SMGPがメラルコ株を持っているのには経緯があります。
デイリー・トリビューンによれば、同社がランドバンクからメラルコ株を取得し終えたのは1年ほど前のことでした。契約そのものは2008年に結ばれており、完了まで17年かかっています。対象はおよそ4,660万株、1株90ペソでした。
今回処分の対象として認められている株数は4,659万6,596株。そのうちMPICへ売るのは2,141万4,758株で、46% にあたります。残る 約2,518万株は、SMGPが今後処分しうる分として残ります。
90ペソで取得した株を580.99ペソで売るという計算になります。
市場の見方
PhilSTARが取材した2人の見方は、同じ事実から別の論点を引き出しています。
チャイナバンク・キャピタルのマネージングディレクターJuan Paolo Colet氏は、サンミゲルが得た資金を負債の返済に充てられるとしたうえで、MPICは「メラルコの将来に非常に自信を持ち続けている」と述べました。
Globalinks Securitiesの営業トレーディング責任者Toby Allan Arce氏は、この売却がMPICにとって「戦略的により重要だ」とし、問われるべきは「サンミゲルが残りを現金化するつもりかどうか」だとしています。
残り2,518万株の行方が、次の焦点だという見立てです。
電力の下流を押さえるということ
メラルコは首都圏とブラカン、カビテ、リサールなどで810万超の需要家に供給する国内最大の民間配電会社です。
同社は2031年以降のベースロード電源900メガワットの調達を始め、26億4,000万ペソの返金も申請中です。発電子会社MGENはPLDT系のVITROと発電所付きデータセンターの検討に入りました。
配電は、需要の出口を押さえる事業です。データセンターのような大口需要が増える局面で、その出口に近い持分を上乗せして買うという判断になります。
なお会長のパンギリナン氏は以前、系統損失にかかる費用を配電会社だけで負担する形が続けば電力会社は「生き残れないかもしれない」と述べています。持分を増やすことと、制度上の負担をめぐる主張は、同じ会社の両面です。
換算は1ペソ=2.49円(2026年9月4日時点)で計算した目安である。1株あたりの単価は比較のためペソ建てのままとした。
SOURCES / 出典
- PhilSTARメディアMVP tightens grip on Meralco with P12.4 billion stake dealphilstar.com
- Daily TribuneメディアMPIC rebuilds Meralco stake in P12.4-B dealtribune.net.ph
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