カラバオマンゴーの2社目がカナダへ、今度はバンクーバー
KEY POINTS
- ニュースの要点
- フィリピンの生カラバオマンゴーをカナダへ輸出する2社目の業者が、初出荷を行いました。1トン・250箱をバンクーバーへ送ります。輸出業者は Mensch FilAm Corp.、輸入するのはバンクーバーの Fresh Makers Ltd. です。
- この動きの意味
- 1社目は2026年6月にトロントへ1トンを出しました。今回で、カナダ東部に続いて西部にも経路ができます。
- 今後の注目点
- 2025年のマンゴー生産はおよそ71万トンで、その約92%は国内で消費されています。輸出は規模としてはまだ小さいものです。
フィリピンの生 カラバオマンゴー を、カナダへ出す2社目の輸出業者が初出荷を行いました。
出荷の中身
| 数量 | 1トン(250箱) |
| 出発 | ニノイ・アキノ国際空港(パラニャーケ市) |
| 到着 | バンクーバー |
| 輸出業者 | Mensch FilAm Corp. |
| 輸入業者 | Fresh Makers Ltd.(バンクーバー) |
| 輸送 | エア・カナダ(空輸)、Airspeed Cargo(物流) |
Fresh Makers Ltd. は、スーパーマーケットと業務用の買い手に卸す会社です。
手配には、貿易産業省(DTI)の輸出マーケティング局が持つ 海外商談ミッションの枠組みが使われました。農業省(DA)と植物産業局も関わっています。
1社目は6月のトロント
- 2026年6月3日1社目が初の商業出荷
Hi-Las Marketing と Castillo Import Export、1トンをトロントへ
- 2026年9月9日バンクーバー地域のT&Tスーパーマーケットへ100ケースが届く
- 2026年9月2社目が初出荷
Mensch FilAm、1トン250箱をバンクーバーへ
1社目の出荷は2026年6月3日、パサイ市のフィリピン航空の貨物ターミナルからでした。輸入したのはオンタリオ州の TSI Tropicals Inc. です。
東のトロントに続いて、西のバンクーバーにも経路ができた形になります。
規模はまだ小さい
| 2025年の生産量 | 約71万トン |
| うち国内消費 | 約92% |
今回の出荷は1トンです。生産量の規模からすると、象徴的な数量にとどまります。
農業長官の Francisco Tiu Laurel Jr. 氏は、次のように述べています。
新しい市場を開くことは、農家に新しい機会を開くことを意味する
送り出しの式には、貿易産業長官の Cristina Roque 氏、農業次官補の Genevieve Velicaria-Gueavarra 氏、Mensch FilAm の Racquel S. Simon 社長が出席しました。
背景として、40を超えるマンゴー生産者団体が1つの連合に束ねられたことも挙がっています。
日系企業にとっての読みどころ
数量は小さいものの、見どころは経路が作られる過程です。
生鮮果実の輸出には、相手国の植物検疫の合意が要ります。合意ができても、実際に流すには輸出業者、輸入業者、航空輸送、通関、そして現地の売り場が揃わなければなりません。今回はそれが1つずつ埋まっています。
フィリピンは近年、生ウベの輸出を無期限停止する一方で、こうした市場開拓を進めています。需要はあるが、供給側が追いついていないというのが、フィリピンの農産物輸出に共通する構図です。
生産の92%が国内で消費されるということは、輸出を増やすには生産を増やすか、国内向けを削るかのどちらかだということです。前者には時間がかかります。
フィリピンで食品の調達や加工を手がける企業にとっては、輸出向けの引き合いが増えれば、国内の調達価格は上がる方向に動く点を見ておく必要があります。
SOURCES / 出典
- The Philippine StarメディアSecond Philippine exporter ships Carabao mangoes to Canadaphilstar.com
- Daily TribuneメディアPhilippines opens Canada market for Carabao mangoestribune.net.ph
同じカテゴリーのNews
RELATEDこの動きを読み解くInsights
INSIGHTSフィリピンの電気代が東南アジアで一番高い、直撃するのは半導体と精密電子の工場
フィリピンの平均電力価格が2026年6月に1キロワット時12.43ペソとなり、シンガポールを抜いて東南アジアで最も高くなりました。この高さが最も重くのしかかる日系企業は、半導体と精密電子の製造業です。単価が原価に乗るうえ、停電が頻発する地域では自家発電を持たされ、製造コストがさらに上がります。しかも影響は、進出をやめた素材・部品産業という形でも現れています。
フィリピンの物価は日本の3分の1?牛乳もクルマも日本より高い【2026年9月】
PHILIPPINES STARTUP編集部の私は、マニラに住んでいたことがあります。週2回外食して、プール付きのマンションに住んだら、生活費は東京とほとんど変わりませんでした。むしろ高い月もありました。100品目を東京と比べたら、「日本の3分の1」に当てはまったのは19品目だけ。牛乳もガソリンもクルマも日本より高い。日本人が住むBGCとマカティの家賃、必要な月額、そして物価上昇がいま企業に何を起こしているかまで書きました。
フィリピンの法人税ゼロは、もう大手日本企業の得になっていない
フィリピンの経済特区に入ると数年間は法人税がゼロになります。ところが日本は2024年4月から、税負担の軽い海外子会社の分を親会社に課税し始めました。フィリピンには自国で先に取る制度がないため、免除された分は日本に納めることになります。下院の調査によれば、売上上位1%の法人の実効税率の中央値は5〜6%しかありません。



