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パーム油の作付けを30万ヘクタールへ、輸入9割の構造を変えられるか

KEY POINTS

ニュースの要点
農業省が、パーム油の作付けを約30万ヘクタールまで広げる構想を示しました。フィリピンはパーム油需要の約9割を輸入に頼っています。2027年の予算に3億ペソを求めていますが、当初の歳出計画には含まれていません。
この動きの意味
狙いは輸入代替です。パーム油は食品、工業用途、そしてバイオ燃料の原料になります。ただし産業として立ち上げるには年10億ペソを5年続ける必要があるとしており、単年の3億ペソでは足りません。
今後の注目点
3億ペソが2027年の予算に入るか。年10億ペソ×5年という規模の裏づけが得られるか。作付けの候補地がどこに示されるか。ココナッツ庁の組織改編が実現するか。

フィリピン農業省(DA)が、パーム油の作付けを 約30万ヘクタールまで広げる構想を示しました。

前提にあるのは、いまの依存の深さです。同国はパーム油需要の約9割を輸入に頼っています

Francisco Tiu Laurel Jr.農業相は「パーム油産業は、国として支援が必要な産業のひとつであることは間違いない」と述べています。

求めているのは3億ペソ、必要なのは年10億ペソ

予算の話が、この構想の現実を示しています。

金額
2027年の予算として要求3億ペソ(約7億5,000万円)
産業育成に必要とする額年10億ペソ(約25億円)を5年間

しかも3億ペソは、当初の歳出計画には入っていません。これから議会の審議で積む必要があります。

年10億ペソを5年なら合計50億ペソ(約125億円)。30万ヘクタールを整備する費用としては、規模感を確かめる必要があります。

なぜパーム油なのか

用途が3つあるとしています。食品、工業用途、そしてバイオ燃料の原料です。

最後の点は他の政策と接続します。農業省はエネルギー省とともに、原料を多様化してバイオエタノールの生産を増やす検討も進めています。エネルギー省がバイオマス発電160メガワットの入札を準備しているのと同じく、農業の副産物を燃料や電力に回す方向にあります。

輸入代替という点では、1〜7月の貿易赤字が29%拡大して373億4,000万ドル(約5兆8,200億円)になったことも背景にあります。輸出が過去最高でも赤字が広がるのは、輸入が増えているためです。食用油のように毎日使うものを国内で作れれば、その分の輸入は減ります。

組織も変える

農業省は、フィリピン・ココナッツ庁の改編も提案しています。専任の副長官を置き、パーム油とココナッツの育成をそれぞれ担当する部門を設ける案です。

作付面積の話と同時に、誰が所管するかを整理しようとしていることになります。

見るべきところ

記事で示されていないものが多い点は、押さえておく必要があります。現在の作付面積、候補地、実施の時期はいずれも公表されていません。30万ヘクタールという数字だけが先に出ている状態です。

パーム油の栽培には広い土地が要ります。大規模太陽光が農地と土地を取り合うのと同じ問題に、こちらも直面します。どこに30万ヘクタールを確保するのかは、構想の実現性を左右します。

換算は1ペソ=2.49円(2026年9月4日時点)で計算した目安である。

SOURCES / 出典

  1. PhilSTARメディア
    Up to 300,000 hectares eyed to boost palm oil productionphilstar.com
  2. Philippine Daily Inquirerメディア
    DA seeks P300M to develop local palm oil sectorbusiness.inquirer.net

参考(本文の補足)

  1. フィリピン農業省Department of Agriculture

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#パーム油#農業省#輸入代替#バイオ燃料#農業#予算

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