フィリピン政府の1〜9月の借入は2.39兆ペソで横ばい、海外からは38%増
KEY POINTS
- ニュースの要点
- フィリピン国庫局のデータで、政府の1〜9月の総借入額は2兆3,940億ペソと前年同期並みでした。国内借入は8.5%減の1兆7,930億ペソ、海外借入は38%増の6,000億ペソです。
- この動きの意味
- 借りる総額は変わらないまま、海外からの比重が25%に上がりました。国内での借入を抑えて海外に振り向けた形で、政府の債務残高は過去最高を更新し続けています。
- 今後の注目点
- 第4四半期の残り約3,400億ペソを国内と海外のどちらで多く借りるか。財政赤字が年間上限に収まり、借入が計画内で終わるか。債務残高の増加が続くか。
フィリピン国庫局(Bureau of the Treasury)のデータで、国の2026年1〜9月の総借入額は 2兆3,940億ペソ(約6兆円)でした。前年同期の2兆3,950億ペソとほぼ同じ(0.06%減)で、年間の借入計画2兆7,300億ペソの87.55%にあたります。
総額は横ばいでも、借りる先が変わっています。
| 区分 | 1〜9月 | 前年同期比 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 国内 | 1兆7,930億ペソ | 8.52%減 | 74.93% |
| 海外 | 6,000億ペソ(約1.5兆円) | 38.07%増 | 25.07% |
| 合計 | 2兆3,940億ペソ | 0.06%減 | 100% |
国内は固定利付国債が1兆3,700億ペソ、短期の割引国債(純発行)が4,250億ペソです。海外は、国際市場で売るグローバル債が3,144億ペソ、政策の実施を条件に出る融資(プログラムローン)が1,669億ペソ、個別事業向けの融資(プロジェクトローン)が1,188億ペソでした。
9月は海外借入が2.6倍に
9月単月の総借入は8.17%増の1,394.5億ペソ(約3,500億円)でした。国内は2.44%減の1,176億ペソでしたが、海外は前年同月の83.7億ペソから218.5億ペソへ161%増えました。9月の海外分は、新規のプロジェクトローン125.4億ペソとプログラムローン93.1億ペソで、グローバル債の発行はありませんでした。
Reyes Tacandong & Co.のシニアアドバイザー、Jonathan L. Ravelas氏はBusinessWorldに対し、海外での調達を増やしたのは政府が資金源を分散したためだと説明しました。1〜9月で年間計画の約88%に達しており、大きな財政の想定外や市場の混乱が無ければ計画内に収まるとみています。
BusinessWorldの試算では、年間計画に収めるために第4四半期に残る借入枠は約3,404億ペソです。国内と海外を7対3とする年間の配分に従うと、国内が約1,202億ペソ、海外が約2,201億ペソになります。
債務残高は19兆6,100億ペソで過去最高
マニラ・タイムズによると、8月末の政府債務残高は 19兆6,100億ペソ(約49兆円)で過去最高を更新しました。前月比1.12%増、前年同月比12.3%増です。国内債務が67.53%(13兆2,400億ペソ)、海外債務が32.47%(6兆3,700億ペソ)を占めます。
借入の総額は前年並みに抑えられていますが、1〜9月の財政赤字は計画を8%上回っています。赤字が計画を超えたまま年末に向かうなかで、残り3か月の借入が計画内に収まるかが次の焦点です。
換算の基準は1ペソ2.49円(2026年9月4日時点)です。
SOURCES / 出典
- BusinessWorldメディアGross borrowings rise by 8% in Septemberbworldonline.com
- マニラ・タイムズ(The Manila Times)メディアNG gross borrowings unchanged at P2.39Tmanilatimes.net
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