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銀行の口座開設が自撮り1枚に。国民ID照会を使うフィリピンの銀行が増えている

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KEY POINTS

ニュースの要点
フィリピン統計庁(PSA)とアテネオ・デ・マニラ大学が、金融機関が国民IDの記録で本人確認を行う仕組み「NIDAS」の銀行導入を進めている。すでにBPIが採用し、物理的な身分証をアップロードせずに自撮り1枚で口座を開けるようにした。BPIでは口座開設が5割増え、新規口座の85%が国民ID照会を使っている。
この動きの意味
フィリピンの成人の約半数は銀行を十分に使えておらず、中央銀行(BSP)のデータでは検証可能な身分証がないことが主な障壁の一つとされてきた。国民IDを銀行の窓口で使える形にすることは、その障壁を直接外す手段になる。数字がそれを裏づけ始めている。
今後の注目点
NIDASに接続する金融機関がどこまで増えるか。PSAが目指す銀行以外(医療・教育・社会保障)への展開が具体化するか。BPIの5割増という効果が他行でも再現されるか。

フィリピンで、銀行口座の開き方が変わりつつあります。自撮り写真を1枚撮るだけで、本人確認が終わる。

仕組みの名称は NIDAS(National ID Authentication Services)。金融機関が国民IDの記録を使って顧客の本人確認を行えるようにするもので、口座開設をはじめとする KYC(金融機関が顧客の身元を確かめる手続き)の要件に対応する。

すでにBPI(Bank of the Philippine Islands。アヤラ財閥系の大手商業銀行)が導入している。国民IDに登録済みの利用者は、銀行のアプリで物理的な身分証を撮影してアップロードする必要がない。基本情報を入力して自撮りを撮ると、それがフィリピン国民識別システム(PhilSys)に保存された顔画像などと照合される。

効果は数字に出ている。BPIでは口座開設が50%増え、新規口座の85%が国民ID照会を使っている

効いているのは「身分を証明できない」という障壁

なぜこれが効くのか。中央銀行(BSP)のデータでは、フィリピンの成人の約半数がいまも銀行を使えていないか、十分に使えていない状態にあり、検証可能な身分証がないことが正規の口座を開けない主な障壁の一つに挙げられてきた。

PSAの Henedine P. Palabras 国家統計官代行は、こう述べている。「多くのフィリピン人にとって、金融サービスの利用は1つの必要から始まる。自分が誰であるかを、信頼できる形で証明する手段だ

NIDASに接続した金融機関はBPIが最初ではない。Asia United Bank、GoTyme Bank、フィリピン国立銀行(PNB)、そして電子ウォレットの GCash が先に導入している。PSAの Rosalinda Bautista 副国家統計官は、最終的にはすべての金融機関に採用してもらうことが目標だとしている。

PSAは銀行の外にもNIDASを広げようとしており、医療、教育、社会保障のサービスでも国民IDを共通の本人確認の層として使う構想を示している。

大学が技術の側から入っている

普及を進めるフォーラムでは、NIDASの仕組みと、銀行が自社システムをどう接続するかが議論された。中央銀行の金融包摂室からも担当者がパネルに参加している。

アテネオ・デ・マニラ大学からは、教員の Gerald G. Divinagracia 氏がKYCの業務フロー図を示し、技術リソース研究所の Richard P. Lozada 所長が AIを使った国民IDの検証アプリケーション を実演した。銀行と政府だけでなく、大学が技術の側から関わっているのがこの取り組みの形である。

フィリピンでは電子ウォレットが最初の金融商品になる利用者が多く、銀行口座から入る人は半分以下という調査がある。身分証明の手段が整うことは、その順番を変える可能性がある。

BPIとの提携の時期について

Philippine Daily Inquirer は、PSAとBPIの提携発表を「8月27日」としている。一方、GMA News、Rappler、BusinessMirror、Fintech News Philippines はいずれも2026年7月30日の署名式として報じており、記事の日付も7月30〜31日である。上では時期を特定せず「すでに導入している」とだけ書いた。

SOURCES / 出典

  1. Philippine Daily Inquirerメディア
    PSA, Ateneo back National ID for bank verificationbusiness.inquirer.net
  2. Rapplerメディア
    Opening a bank account is now easier for National ID holdersrappler.com
  3. Fintech News Philippinesメディア
    BPI Lets National ID Holders Open Accounts with Just a Selfiefintechnews.ph

参考(本文の補足)

  1. Philippine Statistics AuthorityPhilippine Statistics Authority(統計庁)
  2. Ateneo de Manila UniversityAteneo de Manila University
  3. Bank of the Philippine IslandsBank of the Philippine Islands

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#国民ID#PSA#本人確認#金融包摂#銀行#アテネオ大学

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