PHILIPPINES STARTUP

セブパシフィックが15機目のA330neoを受領、新世代機がジェット機の78%に

KEY POINTS

ニュースの要点
セブパシフィック(CEB)が15機目のエアバスA330neoを受領しました。フランス・トゥールーズの工場からマニラに到着したもので、今年4機目、大型機では今年初めての受領です。保有機は100機で、新世代機がジェット機の78%を占めるようになりました。
この動きの意味
同社は2030年までに全機をNEO(新世代エンジン搭載型)にする目標を掲げています。新しいエンジンは1便あたりの燃料消費を15〜20%減らします。燃料費は航空会社の費用で最も大きい項目の一つで、ペソ安と原油高が続くなかでは効き方が大きくなります。
今後の注目点
年内に残る受領機数。11月の帰省シーズンと年末の便数。運休していた路線のうちどれが戻るか。A330neoを長距離にどう使うか。

セブパシフィック(CEB)が、15機目のエアバス A330neo を受領しました。フランス・トゥールーズの工場からマニラに到着したものです。

今年4機目の受領で、大型機では今年初めてになります。マニラ・タイムズは、これによって同社がアジア最大の大型機運航会社としての位置を固めるとしています。

保有機の内訳

2026年10月時点セブパシフィックの保有機
38%
27%
20%
15%
  • A320小型のジェット機
  • A321A320より胴体が長い
  • ATRプロペラ機。離島路線に使う
  • A330大型機。長距離と幹線に使う

合計100機

項目内容
保有機100機
新世代機の比率(ジェット機)78%
2026年の受領見込み7機
全機NEO化の目標2030年

なぜNEOにこだわるのか

NEOは新世代のエンジンを積んだ型です。同社によれば、1便あたりの燃料消費を 15〜20% 減らし、騒音も小さくなります。

社長兼最高商務責任者のXander Lao氏は、次のように述べました。

15機目のA330neoの受領は、重要な節目だ

A330neoは、前の世代の機体と比べて燃料費を大きく下げられる

燃料費は航空会社の費用のなかで最も大きい項目の一つです。原油が4年ぶりの高値圏にあり、ペソも過去最安値を更新している局面では、燃費の差がそのまま損益に出ます。

Lao氏は、A330neoによってフィリピン国内と国外のさまざまな市場に柔軟に対応できるようになるとも述べています。

当面の使い道

フィリピン・スターによれば、同社は11月の帰省シーズンと年末に向けて座席を増やしています。

フィリピンでは11月1日前後の諸聖人の日(ウンダス)に、多くの人が故郷へ戻ります。年末と並ぶ、国内線の繁忙期です。同社は今期中に便数を増やし、運休していた路線も戻す予定です。

ただし、どの路線をいつ再開するかは、今回の2つの出典のいずれにも載っていません。長距離路線についても、具体的な行き先と開設時期の記載はありません。

日本との関係

同社は日本路線を広げてきました。11月にセブ発名古屋線を開設するほか、9月15日からは機内持ち込み手荷物の上限を10kgへ引き上げています。

A330neoは、マニラやセブから日本を含む中距離・長距離に使える機材です。保有機が増えることは、日本路線の供給が増える余地にもつながります。ただし、今回の発表に日本路線への具体的な言及はありません。

本記事は機材数と比率を扱い、金額の記載がないため為替換算を行っていない。

SOURCES / 出典

  1. The Manila Timesメディア
    Cebu Pacific welcomes 15th Airbus A330neomanilatimes.net
  2. The Philippine Starメディア
    Cebu Pacific building up fleet for long-haul flightsphilstar.com

SHARE

#セブパシフィック#エアバス#航空#A330neo#燃費#観光

同じカテゴリーのNews

RELATED

この動きを読み解くInsights

INSIGHTS
トレンド

フィリピンの電気代が東南アジアで一番高い、直撃するのは半導体と精密電子の工場

フィリピンの平均電力価格が2026年6月に1キロワット時12.43ペソとなり、シンガポールを抜いて東南アジアで最も高くなりました。この高さが最も重くのしかかる日系企業は、半導体と精密電子の製造業です。単価が原価に乗るうえ、停電が頻発する地域では自家発電を持たされ、製造コストがさらに上がります。しかも影響は、進出をやめた素材・部品産業という形でも現れています。

市場分析

フィリピンの物価は日本の3分の1?牛乳もクルマも日本より高い【2026年9月】

PHILIPPINES STARTUP編集部の私は、マニラに住んでいたことがあります。週2回外食して、プール付きのマンションに住んだら、生活費は東京とほとんど変わりませんでした。むしろ高い月もありました。100品目を東京と比べたら、「日本の3分の1」に当てはまったのは19品目だけ。牛乳もガソリンもクルマも日本より高い。日本人が住むBGCとマカティの家賃、必要な月額、そして物価上昇がいま企業に何を起こしているかまで書きました。

フィリピンの法人税ゼロは、もう大手日本企業の得になっていない

フィリピンの経済特区に入ると数年間は法人税がゼロになります。ところが日本は2024年4月から、税負担の軽い海外子会社の分を親会社に課税し始めました。フィリピンには自国で先に取る制度がないため、免除された分は日本に納めることになります。下院の調査によれば、売上上位1%の法人の実効税率の中央値は5〜6%しかありません。