サンミゲル系のBankCom、年内に再び社債を発行へ
KEY POINTS
- ニュースの要点
- サンミゲル系の Bank of Commerce(BankCom)が、年内にもう一度社債を発行する方針を示した。2025年には過去最大となる180億ペソ(約468億円)を調達している。
- この動きの意味
- 資金の調達手段を預金以外にも広げる動きにあたる。同行は金利が高い局面と地政学的な不透明さを理由に、貸出をあえて抑えて利ざやを守る方針を取っている。量を追わずに収益性を優先する構えになる。
- 今後の注目点
- 発行額と年限。上期にROE11.56%と過去最高を出しており、この水準を保ったまま貸出を再び伸ばせるか。取引先の囲い込み(6,000社目標に対し3,500社超)が進むか。
サンミゲル系の Bank of Commerce(BankCom)が、年内にもう一度社債を発行する方針を示した。最高財務責任者の Antonio Laquindanum 氏が明らかにした。
「年内にもう一度、社債の発行を予定している。こうした取引が資金調達の構成を強くしてきた」(Laquindanum氏)
2025年には 180億ペソ(約468億円) を調達しており、同行として過去最大の起債だった。
この起債は基礎発行額50億ペソに対し 3.6倍の需要 が集まり、上限まで積み増した結果である。2年物のシリーズC(100億ペソ、年6.1942%)と5年物のシリーズD(80億ペソ、年6.3494%)の2本立てで、2025年2月20日にPDEx(フィリピン債券取引所)に上場した。500億ペソの発行枠の3本目にあたる。
今回の発行額と年限はまだ示されていない。
貸出はあえて抑えている
上期の業績は堅い。
| 指標 | 2026年上期 |
|---|---|
| 純利益 | 21億1,000万ペソ(約55億円)・前年同期比13%増 |
| 自己資本利益率(ROE) | 11.56%(過去最高) |
| 純金利マージン | 4.68%(2025年末は4.35%) |
伸びの理由は量ではない。同行は金利が高い局面と地政学的な不透明さを踏まえ、貸出をあえて緩めている。価格の規律を保ち、利ざやと資本効率を優先するという説明である。
Laquindanum氏は「利ざやと自己資本利益率を維持すること」を優先事項に挙げた。
取引先の囲い込みも進める。目標6,000社に対し、すでに3,500社超をグループの取引網に取り込んだとしている。
円換算は2026年8月21日時点のレート(1ドル=159円、1ペソ=2.6円)による目安です。
SOURCES / 出典
- The Philippine StarメディアBankCom to tap bond market anewphilstar.com
- Philippine Daily InquirerメディアBankCom raises record P18B from bond issuancebusiness.inquirer.net
同じカテゴリーのNews
RELATEDこの動きを読み解くInsights
INSIGHTSフィリピンのスタートアップ投資が「過去最高」とも「6年ぶりの低水準」とも報じられる理由
2025年のフィリピンのスタートアップ投資について、「過去最高の15億ドル」と「前年同期比55%減」という正反対の集計が流通しています。どちらも正しく報告された数字です。定義の差を追い、2026年最大級の調達だったSalmonの1億ドルを分解すると、回復とは別の景色が見えてきます。
2021年に注目すべきフィリピンのFinTechスタートアップ5選!
コロナウイルスの大流行により、フィリピンではデジタル金融サービスの導入がさらに進んでいます。国民の平均年齢の若さとモバイル端末の利用率の増加が、フィリピンの金融分野のデジタル革命を起こしているといえる
【2020年版】フィリピンで人気のクラウドファンディングプラットフォーム6選
情報の発展は、フィリピンのような新興国を含めあらゆる市場の金融環境にも大きな影響を与えます。 昨今の金融分野におけるイノベーションの一つに、クラウドファンディングと呼ばれる方法があり、ユーザーが金銭的



