証券取引所がGCash運営会社の上場を承認、10月20日に本則市場へ
KEY POINTS
- ニュースの要点
- フィリピン証券取引所(PSE)が9月18日、GCashを運営するMynt Inc.の本則市場への上場を承認しました。上限価格の1株10ペソで計算すると調達額は923億2,000万ペソ、国内史上最大の新規株式公開になります。
- この動きの意味
- 売り出す株数の内訳は、新規発行が最大16億550万株、既存株主の売り出しが64億2,190万株です。上場後も既存株主が約88%を持ち、市場に出るのは12〜13.8%にとどまります。
- 今後の注目点
- 10月1日の価格決定でいくらに落ち着くか。10月20日の初値。これがフィンテックの上場ラッシュにつながるか。
フィリピン証券取引所(PSE)が 9月18日、GCash を運営する Mynt Inc. の本則市場(メインボード)への上場を承認しました。証券取引委員会の承認に続くもので、これで手続きが揃いました。
数字を並べる
| 上限価格 | 1株 10ペソ |
| 調達額(上限価格の場合) | 923億2,000万ペソ(約2,299億円) |
| 確定株数 | 最大 80億2,740万9,600株 |
| (うち新規発行) | 16億548万1,900株 |
| (うち既存株主の売り出し) | 64億2,192万7,700株 |
| 追加割当 | 最大12億411万1,400株(既存株) |
| 募集期間 | 10月6〜12日 |
| 上場日 | 10月20日 |
| 銘柄コード | GCASH |
放出されるのは1割強
見落とされやすい点があります。上場後も既存株主が約88%を持ち続けます(追加割当が全て行使されても86.2%)。市場に出るのは 12〜13.8% です。
史上最大の調達額でありながら、会社の1割強しか市場に出ないという構図です。株数が限られるぶん需給は締まりますが、流動性も限られます。
新規発行で会社に入る資金は約149億5,000万ペソ(約372億円)で、デジタル金融サービスの拡大、商品開発、一般的な運転資金に充てられます。残りは既存株主に渡ります。
会社の実力
2025年の実績は次のとおりです。
| 売上 | 798億ペソ(約1,987億円) |
| 利益 | 172億ペソ(約428億円) |
| GCashの利用者 | 約 4,900万人(人口の42%) |
| うち首都圏の外 | 78% |
| GStocks PHの利用者 | 170万人 |
| Fuse Financingの累計融資 | 3,620億ペソ、1,050万人超に |
GStocks PHは、2025年にPSEのオンライン個人証券口座の 53% を占めました。
価格は上限では決まらない
市場では、上限の1株10ペソには届かないという見方が出ています。想定されているのは7.50〜10ペソの範囲で、10月1日のブックビルディングで決まります。
資本市場の専門家Jonathan Ravelas氏は「10ペソは天井であって約束ではない。IPOの成否を測る物差しでもない」と述べています。
下院の銀行・金融仲介委員会のJan Padiernos議員は「Myntの上場は、機関投資家にも個人投資家にも、国産のデジタル金融企業の成長に参加する新しい経路を与えうる」としました。第2四半期の成長が2.3%、総固定資本形成が9.2%減という状況を踏まえた発言です。
Myntは フィリピンで最初の上場フィンテックになります。
換算の基準は1ペソ2.49円(2026年9月4日時点)です。
SOURCES / 出典
- GMA News OnlineメディアPSE approves GCash parent Mynt's IPOgmanetwork.com
- PhilSTARメディアGCash IPO seen to boost Philippine capital marketphilstar.com
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