フィリピンの2026年成長率予想が3.2%へ引き下げ、ASEAN5で下から2番目
KEY POINTS
- ニュースの要点
- シンガポールのOCBC(華僑銀行)が8月24日の報告書で、フィリピンの2026年の成長率予想を3.8%から3.2%へ引き下げた。実現すればASEAN5のなかでタイ(2.3%)に次いで低く、前年の4.4%から大きく落ちる唯一の国になる。
- この動きの意味
- 域内の差が開いている。同じ報告書でベトナムは7.3%から8.2%へ、インドネシアは5.0%から5.2%へ引き上げられた。ASEAN5の平均は2026年が4.9%、2027年が5.0%と見込まれる。フィリピンだけが下方修正されている。
- 今後の注目点
- 下期に持ち直すか。OCBCが見込む「域内の追加利上げ」がフィリピンにも及ぶか。Moody'sが示した中期的な成長の天井をどう見るか。
シンガポールの OCBC(華僑銀行) が、フィリピンの2026年の成長率予想を 3.8%から3.2%へ引き下げた。8月24日付の調査報告による。
実現すれば、ASEAN5のなかで下から2番目になる。ASEAN5はフィリピン、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムを指す。
域内で1国だけ下を向いている
| 国 | 2026年の成長率予想 | 前回からの修正 |
|---|---|---|
| ベトナム | 8.2% | 7.3%から引き上げ |
| インドネシア | 5.2% | 5.0%から引き上げ |
| マレーシア | 5.2% | 据え置き |
| フィリピン | 3.2% | 3.8%から引き下げ |
| タイ | 2.3% | 2.4%(2025年)から鈍化 |
ASEAN5の平均は2026年が4.9%、2027年が5.0%と見込まれる。フィリピンだけが平均を大きく下回り、かつ唯一の下方修正 になっている。
OCBCは、前年の4.4%から急に減速する唯一の国だとも指摘した。
3.2%が実現すれば、コロナ禍で9.5%縮んだ2020年以来もっとも弱い成績になる。パンデミックを除けば、2009年の1.4%以来17年ぶりの低さ である。
4四半期続けて鈍化している
足元の数字はすでにそれを示している。
| 期間 | 成長率 |
|---|---|
| 2025年4〜6月期 | 5.4% |
| 2026年1〜3月期 | 2.8% |
| 2026年4〜6月期 | 2.3% |
4〜6月期の2.3%は、2021年1〜3月期に3.8%縮んで以来もっとも弱い。パンデミックを除けば16年以上ぶりの水準になる。4四半期続けて鈍化したことになる。
OCBCは域内全体について、原油高への財政対応の違いはあるものの、修正は引き上げに傾いていると見る。そのうえで 2026年下期から2027年上期にかけて、域内の金融引き締めが続く との見方を示した。
当媒体は前日、Moody'sがフィリピンをBaa2で据え置いたことを伝えた。同社は中期的にも成長率が6%を超えるのは難しいとの見方を示している。足元の弱さと、中期の天井の両方が同時に語られている局面にあたる。
円換算は2026年8月21日時点のレート(1ドル=159円、1ペソ=2.6円)による目安です。
SOURCES / 出典
- BusinessWorldメディアPHL growth likely to be second weakest among ASEAN-5 through 2027bworldonline.com
- BusinessWorldメディアPhilippine growth unlikely to top 6% in medium term — Moody'sbworldonline.com
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