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MPTCの上半期、国内の交通量1%減をインドネシアで補う

KEY POINTS

ニュースの要点
MPTCの上半期は通行料収入が196億ペソで8%増、親会社帰属の純利益が37億1,000万ペソで6%増となった。フィリピンの交通量は1日平均71万5,200台と1%減ったが、新区間の開通とインドネシア事業の3%増がこれを補った。
この動きの意味
収入の9割超はフィリピンから来ているのに、伸びているのは国外である。年内にまとめる予定のサンミゲルとの統合はフィリピン国内の有料道路資産だけが対象で、伸びている部分は統合の外に残る。
今後の注目点
サンミゲルとの統合が年内に締結されるか。持分比率が約55%で確定するか。用地買収の遅れが下半期の設備投資に響くか。インドネシアの料金改定が今後も予定どおり通るか。

マニュエル・パンギリナン氏が率いる Metro Pacific Tollways(MPTC)の上半期は、国内の交通量が減ったのに売上が伸びたという結果になった。フィリピンの交通量は1日平均71万5,200台で前年比 1%減。それでも通行料収入は 196億ペソ(約510億円)で 8%増である。

差を埋めたのはインドネシアだった。

1日あたりの平均通行台数(上半期)(単位:万台)
インドネシア
167
フィリピン
71.5

インドネシアは前年比3%増、フィリピンは1%減。地域全体では約250万台で1%増。

売上の9割はフィリピンから、伸びはインドネシアから

数字を並べると、MPTCがいまどこで稼ぎ、どこで伸びているかが分かれているのが見える。

上半期前年比
総収入205億3,000万ペソ(約534億円)+7.7%
通行料収入196億ペソ+8%
通行料以外の収入9億3,000万ペソ(約24億円)−1.3%
親会社帰属の純利益37億1,000万ペソ(約96億円)+6%
設備投資76億ペソ(約198億円)−5%

Inquirerによれば、MPTCの収入の 9割超はフィリピンから来ている。その本国で交通量が1%減ったのに全体が伸びたのは、新しい区間が開通したことと、インドネシア事業が効いたためである。

新たに供用が始まったのは、マニラ・カビテ高速道路(CAVITEX)C5リンク セグメント3B フェーズ1と、カビテ・ラグナ高速道路(CALAX)サブセクション3である。区間が増えれば、同じ交通量でも通行料収入は増える。

インドネシア側は、物流の動きが安定していたことに加え、予定どおりの料金改定と、工事中の道路からの迂回による利用増が寄与した。MPTCは2024年後半に PT Jasamarga Transjawa Tol へ出資しており、これは西ジャワ・中部ジャワ・東ジャワにまたがる13路線・676キロの高速道路網を運営する会社である。この持分法投資からの利益も、コア利益を押し上げた。

MPTCの地域網はいま、フィリピン・インドネシア・ベトナムの3か国で 1,100キロ超に及ぶ。

設備投資が5%減った理由は、金ではない

設備投資が76億ペソと前年より5%少なかったのは、投資を絞ったからではない。MPTCは 用地買収(right-of-way)と工事上の問題で完成予定がずれた、と説明している。

工事中の路線は次のとおりである。

  • 北ルソン高速道路(NLEX)セグメント8.2 セクション1A(ミンダナオ通り〜キリノ・ハイウェイ)
  • CALAX の残りの区間
  • CAVITEX-CALAX リンク高速道路
  • CAVITEX C5リンク セグメント3B フェーズ2
  • NLEX コネクター

用地買収の遅れは、フィリピンのインフラ事業で繰り返し出てくる制約である。上半期の政府のインフラ支出が40.8%減ったのとは別の理由だが、予算があっても工事が進まないという結果は同じになる。

サンミゲルとの統合を控えた最後の単独決算

この上半期は、MPTCが単独で出す最後の決算になるかもしれない。同社は San Miguel Corporation(SMC)との有料道路事業の統合を年内にまとめる方向で作業を進めている。

統合の枠組み(現時点で公表されている範囲)
  • 統合されるのは MPTCのフィリピン国内の有料道路資産のみ(インドネシア・ベトナムは対象外)
  • 統合後の会社は SMC会長兼CEOの Ramon Ang 氏が率いる見通し
  • SMCの持分は 約55% になるとパンギリナン氏が説明している
  • 両グループは年内の締結を目指している

インドネシアとベトナムが統合の対象外だという点が、今回の決算と重なると意味を持つ。伸びているのは国外で、統合されるのは国内である。統合後のMPTC(あるいはその後継会社)に残るのは、いま1日167万台を運んでいるインドネシア事業のほうになる。

換算は1ペソ=2.6円(2026年8月21日時点)で計算した目安である。

SOURCES / 出典

  1. BusinessWorldメディア
    MPTC cites regional network, Indonesia operations as growth driversbworldonline.com
  2. The Philippine Starメディア
    MPTC revenues rise despite softer Philippines trafficphilstar.com
  3. Philippine Daily Inquirerメディア
    MVP’s toll biz grows ahead of planned SMC mergerbusiness.inquirer.net

参考(本文の補足)

  1. Metro Pacific Tollways CorporationMetro Pacific Tollways Corporation
  2. PT Jasa MargaPT Jasa Marga (Persero) Tbk
  3. San Miguel CorporationSan Miguel Corporation

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#MPTC#Metro Pacific#San Miguel#有料道路#インドネシア#NLEX#CALAX

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