ルソンとビサヤを結ぶ20キロの橋、ADBが調査費5億ペソを拠出
KEY POINTS
- ニュースの要点
- アジア開発銀行(ADB)が、ソルソゴン州マトノグと北サマール州アレンを結ぶ全長20キロの「ソルソゴン・サマール横断路(SSTC)」の事業可能性調査に5億ペソを拠出します。議会がすでに計上した1億3,000万ペソと合わせ、調査費は6億3,000万ペソになります。
- この動きの意味
- 渡るのはサンベルナルディノ海峡です。現在はフェリーで約2時間半かかる区間が、完成すればおよそ20分になるとされています。ルソンとビサヤを陸路でつなぐ常設の経路ができることになります。
- 今後の注目点
- 11月の入札と12か月の調査が予定どおり進むか。3連の長大橋、沈埋浮体トンネル、深海トンネルのどの方式が選ばれるか。建設費の規模と資金の出どころ。台風と地震のリスク評価がどう出るか。
アジア開発銀行(ADB)が、ルソンとビサヤを陸路で結ぶ構想の事業可能性調査に 5億ペソ(約12億4,000万円)を拠出します。
公共事業道路省(DPWH)長官のVince Dizon氏が明かしたもので、スリガオ・デル・スール州選出のRomeo Momo Sr.下院議員が伝えました。
何を作る構想か
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | ソルソゴン・サマール横断路(SSTC) |
| 全長 | 20キロメートル |
| 区間 | ソルソゴン州マトノグ(ルソン)〜北サマール州アレン(ビサヤ) |
| 渡る海峡 | サンベルナルディノ海峡 |
| 所要時間 | フェリー約2時間半 → 約20分 |
構造の案は1つではありません。デイリー・トリビューンによれば、アレン〜サンアントニオ、サンアントニオ〜カプル、カプル〜マトノグの 3連の長大橋が有力案で、代替案として沈埋浮体トンネルや深海トンネルも挙がっています。
調査費は合計6億3,000万ペソ
ADBの5億ペソは、議会がすでに計上していた1億3,000万ペソに上乗せされます。合計 6億3,000万ペソ(約15億7,000万円)です。
ADB自身が11月に調査を入札にかけ、12か月以内の完了を目指します。
調査の範囲は広く取られています。海洋調査、水深測量、地質・地盤の調査に加え、海象条件、地震リスク、航行、環境と社会への影響、台風などの異常気象の影響までが対象です。
東サマール州選出で下院少数派院内総務のMarcelino Libanan議員は「ADBがSSTC事業に参画すると決めたことを大変うれしく思う」と述べました。
効果の見積もりは大きい
デイリー・トリビューンが引用したT.Y. Lin International Groupの試算では、経済的内部収益率は 42%、年間の経済効果は1兆ペソ近くとされています。
この数字は事業者側の試算であり、今回始まる事業可能性調査はまさにそれを検証するためのものです。額の大きさは、現時点では確定した前提ではなく検証対象と見ておくのが妥当です。
物流の観点から
ルソンとビサヤの間の貨物は、いまロールオン・ロールオフ(RORO)のフェリーに依存しています。
この経路は、港の混雑と天候の影響を受けます。とくに年の後半は台風の季節と重なるため、混雑と欠航が起きやすくなります。常設の陸路ができれば、車両の運行費が下がり、貿易と観光の流量が増えるというのが推進側の説明です。
ただし現実的な見通しとしては、いま始まるのは調査の入札です。調査に12か月、その後に設計、資金調達、建設が続きます。フィリピンのインフラ支出は上半期に40.8%減っており、インフラ予算の縮小が2027年以降の成長の重しになるという見方も出ています。20キロの海峡横断路がいつ着工できるかは、資金の側から決まる部分が大きいということです。
建設費の総額は、参照した2媒体のいずれにも記載がありませんでした。
換算は1ペソ=2.49円(2026年9月4日時点)で計算した目安である。
SOURCES / 出典
- PhilSTARメディアProposed Luzon-Visayas bridge gets P500 million ADB feasibility fundingphilstar.com
- Daily TribuneメディアADB commits P500M for Sorsogon-Samar bridge feasibility studytribune.net.ph
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