パラワン沖の旧油田Cadlaoで新たな井戸、Nido Petroleumが最大1億ドル
KEY POINTS
- ニュースの要点
- Nido Petroleumは、パラワン島沖の鉱区SC91にあるCadlao油田でCadlao-4井を掘る計画を環境天然資源省に提出しました。結果が良ければ1〜3本を追加で掘り、開発まで進めば探鉱と評価の費用は最大1億ドル(約156億円)になります。
- この動きの意味
- 原油の大半を中東から輸入するフィリピンで、1990年代に生産を終えた国内の油田を掘り直す動きです。見込まれる資源量は620万バレルと小さく、輸入を置き換える規模ではありませんが、国内の石油探鉱が止まっていた状態から動き出したことを示しています。
- 今後の注目点
- 11月18〜19日の公開協議を経て環境の手続きが進むか。Cadlao-4井の結果を受けて商業性が宣言されるか。掘削船の手配と着工の時期がいつ示されるか。
石油開発の Nido Petroleum Philippines が、パラワン島沖のCadlao油田で新しい井戸を掘る計画を進めています。同社が環境天然資源省に提出した資料で明らかになりました。BusinessWorldとフィリピン・スターが10月21〜22日に報じています。
まず Cadlao-4井 を掘り、油田に商業的な価値があるかを確かめます。フィリピン・スターによると、結果が良ければ3〜9か月の長期産出試験で生産能力を見極めます。商業性が宣言されれば、さらに1〜3本の井戸を掘ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 井戸1本の掘削費 | 1,800万〜2,500万ドル(約28億〜39億円) |
| 探鉱・評価の費用 | 開発まで進めば最大1億ドル(約156億円) |
| 見込まれる資源量 | 620万バレル |
| 浅い海域の井戸1本あたり | 100万〜5,000万バレル(同社の見積もり) |
探鉱と評価の費用は、開発まで進んだ場合で最大 1億ドルになると同社は見ています。
1991年に生産を終えた油田
Cadlao油田は1977年に見つかり、1981〜1991年に約1,100万バレルの原油を産出しました。今回見込まれている資源量は620万バレルで、過去の産出量の半分強です。
油田を含む鉱区は SC91 です。SC(サービス契約)は、政府が民間に石油・ガスの探鉱と開発を認める契約で、エネルギー省が2026年4月、期限切れになった旧鉱区SC 6Bに代わる鉱区としてNido Petroleumの企業連合に与えました。期間は10年です。
- 広さは約10万3,000ヘクタールで、CadlaoとBonitaの2つの発見済み油田と、20か所を超える有望地点を含む
- マニラの南西約380km、エルニド沖の島から西に約21km
- マランパヤ・ガス田の南東約11km、Galoc油・ガス田の南西約40km
企業連合には、Nido Petroleumのほか、Philodrill、Oriental Petroleum and Minerals、Alcorn Petroleum and Minerals、Forum Energy Philippinesが入っています。Forum Energy Philippinesは、Manuel V. Pangilinan氏が率いるPXP Energyが実質98.08%を持つForum Energyの子会社です。
輸入原油への依存を減らす計画の一部
フィリピン・スターによると、フィリピンは原油の大半を中東から輸入し、最大の調達先はサウジアラビアです。2025年の最終エネルギー消費のうち、石油が47.7%を占めました。
エネルギー省の長期計画(フィリピン・エネルギー計画2020〜2040)は、少なくとも7つの油田候補と6つのガス田を掘り、2040年までに1億1,600万バレルの原油を生産することを目標にしています。エネルギー省は石油への依存そのものを減らす計画も出しています(2040年に石油依存を半減させる計画の記事)。南シナ海のガス鉱区では、Razon氏のグループが権益を集める動きもあります(SC72の記事)。
環境影響評価の手続きとして、11月18〜19日に公開協議が予定されています。
換算の基準は1ドル155.9円(2026年9月4日時点)です。
SOURCES / 出典
- ビジネスワールド(BusinessWorld)メディアNido eyes up to $100M for Cadlao oil drillingbworldonline.com
- フィリピン・スター(The Philippine Star)メディアNido Petroleum allots $100 million for Palawan explorationphilstar.com
参考(本文の補足)
- PHILIPPINES STARTUP石油依存を2030年に3割、2040年に半減。エネルギー省が計画
- PHILIPPINES STARTUPRazon系のPrime Oil、南シナ海のガス鉱区SC72の権益30%をグループ内で取得へ
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