LNGPHが3基目の陸上LNGタンクを検討、60億ペソで最大18日分
KEY POINTS
- ニュースの要点
- LNGPHが、バタンガスに3基目の陸上LNGタンクを建てる検討に入りました。費用は約60億ペソ(約150億円)、容量は10万〜18万立方メートルで最大18日分、建設には36〜42か月かかります。
- この動きの意味
- ルソンの電力の一部は、海外から運んだLNGを船の上に貯めて賄っています。船の設備が止まれば発電所も止まるため、貯蔵を陸に移すことは、燃料の量よりも供給の途切れにくさを買う投資です。
- 今後の注目点
- 検討から建設の決定に進むか、その時期。あわせて、子会社が名乗りを上げている初のガス火力容量入札で何件を落札し、貯蔵の需要がどこまで増えるか。
フィリピンのLNG(液化天然ガス)受入基地を運営するLNGPHが、3基目の陸上貯蔵タンクを建てる検討に入りました。場所はマニラ首都圏の南にあるバタンガス州のイリハンです。
LNGPHは、メラルコ・パワージェン(MGEN)、アボイティス・パワー系、サンミゲル・グローバル・パワーの3社による合弁です。それぞれパンギリナン氏、アボイティス家、ラモン・アン氏の財閥に属します。
3基目のタンクの規模
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用 | 約 60億ペソ(約150億円) |
| 容量 | 10万〜18万立方メートル |
| 貯蔵できる量 | 最大18日分 |
| 建設期間 | 36〜42か月 |
建設に3年以上かかるため、決めたとしても稼働は早くて2029年ごろになる計算です。着工の時期はまだ示されていません。
いまは貯蔵の多くを船に頼っている
LNGPHは9月、イリハンで陸上タンク2基を稼働させたばかりです。1基6万立方メートル、2基で計12万立方メートルで、約11日分にあたります。この規模の陸上LNGタンクは国内で初めてです。
それ以外は、アラブ首長国連邦の国営石油会社ADNOCから借りている貯蔵船に頼っています。容量は13万5,000立方メートルで、約12日分です。
| 貯蔵設備 | 容量 | 日数 |
|---|---|---|
| 陸上タンク2基(9月稼働) | 12万立方メートル | 約11日分 |
| ADNOCの貯蔵船 | 13万5,000立方メートル | 約12日分 |
| 3基目(検討中) | 10万〜18万立方メートル | 最大18日分 |
LNGPHのYari Miralao社長は、3基目を加えて貯蔵量を1か月分超にしたいとしています。
「LNGは船ではなく陸に置くべき」
Miralao氏は10月8日、ASEANエネルギー・ビジネス・フォーラムの会場で記者団に、貯蔵船をやめて陸上タンクに移していく考えを語りました。
理由は供給の途切れにくさです。同氏は、天然ガスがルソンの電力の20〜40%を賄っているのに、その燃料を船とつなぎ込みの設備だけに頼るべきではないと述べ、「より強い電力網は陸上にタンクを持つ」と話しています。
LNGPHがバタンガスで動かすガス火力発電所は計2,500メガワット以上で、会社の最新の資料ではルソンの電力需要の約18%を担っています。
入札にも参加
LNGPHの子会社Excellent Energy Resources(EERI)は、エネルギー省が初めて行う中間負荷用ガス火力の容量入札で、事前資格を通った10社の1つです。バタンガスとビサヤで3案件を出しています。この入札については事前資格の結果を既報しています。
換算の基準は1ペソ2.49円(2026年9月4日時点)です。
SOURCES / 出典
- ビジネスワールド(BusinessWorld)メディアLNGPH weighs P6-B onshore gas storage tank in Batangasbworldonline.com
- フィリピン・スター(The Philippine Star)メディアLNGPH spending P6 billion for LNG storage expansionphilstar.com
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