Benguet Corp、金価格上昇とニッケル増産で上期純利益が52%増の9.5億ペソ
KEY POINTS
- ニュースの要点
- Benguet Corp.の2026年上期純利益が9億4,876万ペソと52.1%増、売上高は44.4%増の31億ペソ。金の平均販売価格が1オンス4,686.55ドルと前年の3,080.45ドルから大きく上昇した。
- この動きの意味
- 利益を動かしたのは操業改善よりも市況。ニッケル鉱石76万トンは全量が中国とインドネシア向けで、フィリピンの資源が域内の製錬・電池サプライチェーンに組み込まれている構図が数字で見える。
- 今後の注目点
- 金価格が反落した場合に利益率がどこまで戻るか。ニッケルの出荷先が中国・インドネシア以外に広がるか、あるいは国内製錬に回る動きが出るか。
Benguet Corp.(ベンゲット)の2026年1〜6月期の純利益が9億4,876万ペソ(約25億円)となり、前年同期の6億2,387万ペソ(約16億円)から52.1%増えた。四半期報告書で明らかにした。売上高も前年同期の21億5,000万ペソ(約56億円)から44.4%増えて31億ペソ(約81億円)となり、金価格の上昇とニッケル価格の回復、両部門の数量増が寄与した。
同社は1903年8月12日に設立された、フィリピンで最初かつ最も歴史の長い鉱山会社である。金とニッケル鉱石を主力とし、上場企業として四半期ごとに業績を開示している。
金は数量1.3倍、単価1.5倍
金部門の売上高は12億ペソ(約31億円)で、前年同期の5億4,870万ペソ(約14億円)から2倍以上になった。販売量は4,209.95オンス(前年3,122.98オンス)、平均販売価格は1オンスあたり4,686.55ドル(前年3,080.45ドル)。数量が約1.35倍になったのに対し、単価は約1.52倍に上がっており、増収の主因は価格側にある。
ニッケル鉱石は全量が中国とインドネシアへ
ニッケル鉱石は76万3,129トンを輸出し、金額は18億ペソ(約47億円)だった。前年同期は70万9,170トンで15億ペソ(約39億円)。平均単価は1トンあたり40.20ドルと、前年の37.62ドルから上昇している。同社によれば、この期間のニッケル鉱石の販売先はすべて中国とインドネシアだった。
一方でコストも膨らんでいる。総費用および営業費用は19億3,000万ペソ(約50億円)で42.3%増加した。内訳は次の通り。
| 費目 | 2026年上期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 鉱産物の売上原価 | 7億7,760万ペソ(約20億円) | 5億4,490万ペソ(約14億円) |
| 販売費および一般管理費 | 7億6,690万ペソ(約20億円) | 5億8,730万ペソ(約15億円) |
フィリピンはニッケル鉱石の主要輸出国だが、国内での製錬能力は限られる。Benguetの出荷先が中国とインドネシアに集中している事実は、同国が資源の供給側にとどまり、EV電池などの付加価値工程は域内の他国が担っているという構図をそのまま映している。資源価格の上昇局面ではこの構造でも利益は出るが、価格が反転したときに何が残るかは別の問題になる。
円換算は2026年8月21日時点のレート(1ドル=159円、1ペソ=2.6円)による目安です。金額は初出時のみ併記しています。金の1オンスあたり価格とニッケルの1トンあたり価格は、前年との比率が論点になるため換算していません。
SOURCES / 出典
- Philippine Daily InquirerメディアBenguet’s first-half profit jumps 52%business.inquirer.net
- BusinessWorldメディアBenguet Corp. Q2 income rises 6.3% on higher metal prices, salesbworldonline.com
参考(本文の補足)
- Benguet CorporationBenguet Corporation 会社概要(1903年設立・フィリピン初の鉱山会社)
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