ジョリビーとは?値段・メニューと、日本に店舗が無い理由【2026年版】
フィリピンでいちばん店が多いファストフードはマクドナルドではなく、赤い蜂が看板のジョリビー。国内1,600店超で本家の倍近い。ただし世界1万341店のうち、いちばん店数が多いブランドはフライドチキンではなく韓国のコーヒーチェーンである。値段とメニュー、そして日本に店が無い理由を整理する。

フィリピンでいちばん店が多いファストフードは、マクドナルドではありません。赤い蜂が看板のジョリビーです。国内1,600店超で、マクドナルドの倍近くあります。
そのジョリビー、日本に店はありません。
そして世界に広がった1万341店のうち、いちばん店数が多いブランドは、フライドチキンではありません。韓国のコーヒーチェーンです。
フィリピン国内はジョリビー以外のグループ店も含む。
この会社はもう「フィリピンのファストフード」ではなくなっています。日本に来ない理由も、そこにあります。
フィリピンでいちばん店が多いのは、マクドナルドではない
1975年にアイスクリーム店として始まり、いまはフライドチキンが看板です。同じフィリピンでマクドナルドは850店超(2028年に1,000店が目標)ですから、倍近い差をつけています。
赤い蜂のマスコットは子どもの誕生日会の定番で、テレビアニメにもなりました。チェーン店というより、日本人にとっての給食や国民的キャラクターに近い位置にあります。
値段は日本のファストフードより一段安く、単品なら100円台から食べられます。
| メニュー | 値段の目安 |
|---|---|
| Yumburger(小ぶりなハンバーガー) | 42.40ペソ(約110円) |
| Jolly Spaghetti 単品 | 62.40ペソ(約160円) |
| Chickenjoy 1ピース+ドリンク | 88.80ペソ(約230円) |
| ファミリーミール(チキン6ピース+ライス+ドリンク) | 520ペソ(約1,350円) |
円換算は1ペソ=2.6円(2026年8月21日時点)。値段は店舗と時期で変わります。
看板は Chickenjoy(フライドチキン。ごはんとグレイビーソースが付く)と Jolly Spaghetti(バナナケチャップの甘いソースにホットドッグとチーズ)。この2つが、次に見るとおりマクドナルドに勝った理由そのものです。
THE SWEET EDGEより引用
アイスクリーム屋がマクドナルドに勝てたのは、ごはんと甘いスパゲッティ
- 1975年アイスクリーム屋として開業
マニラ首都圏ケソン市。創業者は当時22歳
- 1978年ファストフードに転換
温かい食事の要望が多く、売上もそちらが上回った
- 1981年マクドナルドがフィリピンに上陸
ごはん付きチキンと甘いスパゲッティで守り切る
- 2000年代海外はフィリピン人が多い街から
同郷の客が初日から来る場所を選んだ
- 2024年韓国のコーヒーチェーンを買収
これが今のグループ最大ブランドになる
- 2026年1月海外事業を米国に上場すると発表
フィリピンと世界を切り離す
創業の経緯は初版が引いた記述による。
勝敗を分けたのは味の現地化でした。スパゲッティにトマトケチャップではなくバナナケチャップを使って甘くする。フライドチキンにごはんを付ける。「ファストフード=ハンバーガー」という前提を外したのが、世界一のチェーンに勝てた理由です。
同じやり方を海外でも使い、ベトナムではチリチキン、ブルネイでは国民食のナシレマを出しました。
海外に出るときの型も決まっていました。まずフィリピン人が多く住む街に出す。 海外で暮らすフィリピン人にとって、子どもの頃から食べてきた味は故郷そのものです。開店初日から客が読める場所を選び、そこで足場を固めてから地元客を取りにいく。出稼ぎで人を送り出している国の特性を、そのまま海外展開の足場に変えたわけです。
いま増えているのは、買った店であって出した店ではない
冒頭の図に戻ります。世界1万341店のうち、フィリピン国内は3,504店だけです。
海外の6,837店の中身が問題で、その大半は各国で既に成立していたチェーンを買ったものです。韓国のコーヒーチェーン(2,972店)、米国発のコーヒー(1,079店)、ベトナムのコーヒー(985店)。コーヒー3ブランドの合計は、フィリピン国内の全店舗を上回ります。 ここに台湾のタピオカ、香港の点心、米国のバーガーが加わります。
一方、公式サイトの記載ではジョリビーというブランド自体の海外店舗は270店超。5年前とほとんど変わっていません。
フィリピン人が多い街に自分の店を出すという、あの型はもう成長の主役ではありません。ただし発想は変わっていない。現地に合わせるのが最短だという判断は、バナナケチャップのときと同じです。違うのは、合わせ方が「メニューを変える」からその国で受け入れられている店ごと買う形に変わったことだけです。
ALL OUTより引用
会社自身が、フィリピンと世界を切り離そうとしている
2026年1月7日、この会社は事業をフィリピン国内と海外の2つに分け、海外側を2027年末までに米国へ上場させると発表しました。会社の説明は「安定してお金を生むフィリピン事業」と「成長は速いが振れ幅も大きい海外事業」を分ける、というものです。
店の数から見えていた変化を、会社が制度として認めた格好です。市場も歓迎し、発表当日の株価は14%超上がって2008年以来の上げ幅になりました。
ただし1年で見ると景色が違います。2025年の業績は伸びているのに、株価は年初来で3分の1を失いました。
| 2025年12月期 | 金額 | 前年比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,051億ペソ(約7,900億円) | +13.0% |
| 営業利益 | 201億ペソ | +19.3% |
| EBITDA | 418億ペソ | +13.8% |
| 最終利益 | 109億ペソ | +5.4% |
目を引くのは最後の行です。 本業の儲けである営業利益は19.3%伸びているのに、最終的に残った利益は5.4%しか増えていない。差の大半は、買収に伴う費用と借入の利息です。「買って伸ばす」やり方のコストが、そのまま数字に出ています。
株価のPERは18.52倍。分けるという構想は歓迎されたが、その実行はまだ評価されていないということです。
日本に来るとしたら、新しく店を出す形ではない
日本に住むフィリピン人は35万6,579人で、国籍別では4番目に多い(出入国在留管理庁、2025年末)。海外1号店をフィリピン人の街に置いてきた会社にとって、母数は足りています。2015年には日本経済新聞が進出検討を報じ、2019年までの展開が伝えられました。それが実現しないまま10年以上が経っています。
理由は需要ではなく、伸ばし方が変わったところにあります。いま店が増えているのは買収したチェーンで、日本にはその「買える相手」が見当たりません。 韓国・台湾・ベトナム・香港では既存チェーンを買って一気に店数を得ましたが、日本の外食チェーンは規模も価格帯も違います。
日本進出を待つなら、見るべきは噂ではなく、この会社が日本の外食チェーンを買うかどうかです。 アイスクリーム屋がバナナケチャップでマクドナルドに勝った会社は、いまでは現地に合わせるために店ごと買う会社になっています。来るとすれば、その形になります。
この読み方が外れるとしたら
- 韓国のコーヒーチェーンの伸びが止まったとき。2025年の急成長は買収直後の反動を含みます。ここが落ち着いて全体の成長も止まるなら、「買って伸ばす」という読み方が弱まります。
- 次の買収先が日本だったとき。この記事は「日本には買える相手がいない」を前提にしています。外れたら、その前提から見直しになります。
- 米国上場が延期・撤回されたとき。フィリピンと世界を切り離すという判断そのものが揺らぎます。
SOURCES / 出典
- Jollibee Foods Corporation一次情報JFC Delivers Record Q4 Results and Strong Full Year 2025 Finishjollibeegroup.com
- 出入国在留管理庁一次情報令和7年末現在における在留外国人数についてmoj.go.jp
- stockanalysis.comJollibee Foods (PSE:JFC) Stock Price & Overviewstockanalysis.com
- FortuneJollibee shares surge after the Filipino fried chicken chain says it'll list its global business in the U.S.fortune.com
- The Philippine StarMcDonald's Philippines opening 75 stores this yearphilstar.com
- Jollibee Philippines一次情報About Usjollibee.com.ph
参考(本文の補足)
- Jollibee PhilippinesJollibee Menu(公式オーダーサイト)
- Jollibee Foods CorporationJollibee Group(コーポレートサイト)
- Esquire PhilippinesJollibee history(創業と社名の由来)
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