Jobstreetが採用AIを投入、応募確率5倍という触れ込み
KEY POINTS
- ニュースの要点
- 求人プラットフォーム大手のJobstreet by SEEKが、採用向けのAI「seekAi」を発表しました。職務要件と過去の採用実績から適した人材像を学習し、応募する確率が最大5倍高い候補者を提示するとしています。
- この動きの意味
- 「Assist」機能は、AIによる音声での事前スクリーニング、応募者の順位付け、推薦者確認の自動化といった複数手順の作業を担います。基盤になるのは25年以上の雇用市場データと、アジア太平洋で1日あたり7億5,000万件に及ぶ候補者と雇用主の行動データです。
- 今後の注目点
- AI面接や自動選別が応募者側にどう受け止められるか。誤判定や偏りへの対処。フィリピンの個人情報保護規制との折り合い。人手をかけた選考が前提のBPOの大量採用でどこまで使われるか。
求人プラットフォーム大手のJobstreet by SEEKが、採用向けのAI「seekAi」を発表しました。200人を超える経営者と人事担当者が集まった同社の採用カンファレンス「Jobstreet Connect」での披露です。
何をするものか
中心にあるのは2つの機能です。
Personalised Targeting (個別最適化した対象設定)は、職務要件と過去の採用活動から「合う人材」の像を学習します。同社によれば、これにより応募する確率が最大 5倍高い候補者に届くとしています。
Assistは、複数手順にまたがる作業を担います。AIによる音声での事前スクリーニング、応募者の順位付け、推薦者確認の自動化までが範囲です。状況に応じて次に必要な手順を先回りするとされ、採用担当が事務作業から離れられることを狙いとしています。
基盤になるデータは2つです。25年以上の雇用市場に関する知見と、アジア太平洋地域で 1日あたり7億5,000万件に及ぶ候補者と雇用主の行動データです。
「キーワード照合」からの脱却
同社の説明は、従来手法の限界から始まっています。
これまでの採用は幅広いキーワード照合に頼っており、雇用主は要件に合わない応募を含む何百件もの書類をふるいにかける必要がありました。
Jobstreet by SEEKのマネージングディレクターDannah Majarocon氏は「AIは採用をより良くするものであるべきで、より忙しくするものであってはならない」と述べ、「雇用に特化したデータと、業務の流れに直接組み込まれた自律的に動くAIを組み合わせることで、seekAiは摩擦を減らし、人材の照合を改善するよう設計されている」としています。
フィリピンは地域でいちばんAIを使っている
同社が示した数字に、地域差が出ています。
Jobstreet by SEEKの発表による
東南アジアの雇用主でAIを採用に使っているのは27%ですが、フィリピンは39% で地域の先頭に立っています。
この差は、単なる技術志向では説明がつきません。フィリピンの採用市場では、一つの求人に数百件の応募が集まることが珍しくなく、選別の負荷そのものが大きいという事情があります。中央銀行が求人サイトのデータとAIで失業率を先読みする取り組みを始めたのも、この国の求人データが厚いことの裏返しです。
採用する側が見ておくこと
フィリピンで採用を行う日本企業にとって、この種の道具は選別の手間を減らします。一方で、判断を委ねる範囲は決めておく必要があります。
AIによる音声の事前スクリーニングと応募者の順位付けは、候補者の合否に直接効く工程です。どの基準で順位がついたのかを雇用主側が説明できないと、応募者からの問い合わせに答えられません。推薦者確認の自動化も、確認した内容の記録が残る形でないと後から検証できません。
利用料金と、フィリピンでいつから使えるかについては、参照した2媒体のいずれにも記載がありませんでした。
SOURCES / 出典
- Daily TribuneメディアJobstreet by SEEK launches seekAi AI hiring platformtribune.net.ph
- PhilSTARメディアJobstreet launches AI engine for employersphilstar.com
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