セブ発の79店舗スーパー Prince Retail、AI活用の会員基盤をCapillaryと構築
KEY POINTS
- ニュースの要点
- 全国で79店舗のPrince Hypermartを運営するPrince Retailが、Capillary Technologiesと提携し、会員制度「Prince Royalty」を強化する。Capillaryのシステムで顧客情報を1つの基盤に統合し、データにもとづく分析と不正検知に対応する。Capillaryは2012年設立で、46か国以上・100超の会員制度を支えている。
- この動きの意味
- 首都圏の大手ではなく、セブを拠点に地方へ出てきたスーパーが顧客データの基盤に投資している点が目を引く。同社は「行き届いていない人たちに届ける」ことを掲げてきた。会員制度は割引の仕組みであると同時に、誰が何をいつ買うかを知る仕組みでもある。
- 今後の注目点
- 会員数と稼働率が公表されるか。統合した顧客データが仕入れや出店の判断に使われるか。地方の小売で同種の投資が広がるか。
セブ市を拠点に全国で 79店舗 の Prince Hypermart を運営する Prince Retail が、顧客の会員制度を作り直す。組む相手は Capillary Technologies である。
対象は同社の会員制度 Prince Royalty。Capillaryが持つAIを使った会員・顧客接点のシステムを導入し、次の3つを1つの基盤にまとめる。
- 顧客IDの統合(同じ人が複数の記録に分かれている状態を解消する)
- データにもとづく分析
- 不正の検知
Prince Retail Group のマーケティング・店舗設計担当アソシエイトディレクター Jenny Lynn Teves 氏は、狙いをこう述べた。「我々の使命は、行き届いていない人たちに届けることだ。国内でさらに広い地域へ展開していくにあたり、顧客との関係を動かし、長期の成長を支える体験を届けるための会員のエコシステムが必要になる」
Capillary Technologies のアジア太平洋担当社長 Santosh Reddy 氏は、この提携が同社の全国展開に耐える会員基盤づくりを助けるとしている。
首都圏ではなく、地方の小売が投資している
この提携で目を引くのは、主体が首都圏の大手ではないことである。
Prince Retail はセブ市を拠点とする小売チェーンで、Prince Hypermart のブランドで営業している。掲げてきたのは、フィリピン各地の行き届いていない地域に届けるという方針である。店舗網はルソン、ビサヤ、ミンダナオの3地域にまたがる。
会員制度は割引の仕組みであると同時に、誰が何をいつ買うかを知る仕組みでもある。地方の店舗網でそれを揃えることは、仕入れや出店の判断に効いてくる。
フィリピンの小売では、サリサリ店30万店をデジタル化したPackworksが、その購買データを広告に使う仕組みを立ち上げた動きも出ている。規模も業態も違うが、顧客の購買データを基盤に置こうとしている点は同じである。
Capillary Technologies は2012年設立で、AIを使った顧客の会員・接点のソリューションを提供する。46か国以上で100を超える会員制度を支えている。
SOURCES / 出典
- The Philippine StarメディアPrince Retail partners with Capillary to scale AI-driven loyaltyphilstar.com
- Prince Retail Group of Companies企業公式一次情報Prince Retail 公式サイトprinceretail.com
参考(本文の補足)
- Capillary TechnologiesCapillary Technologies
同じカテゴリーのNews
RELATEDこの動きを読み解くInsights
INSIGHTSオンラインショールームの「FAME+」フィリピンのブランドとグローバルバイヤーを繋げる
FAME+は、2,000以上のフィリピン製のプレミアム商品を取り揃えたオンラインショールームです。 今年は、より多くのブランドが参加することで規模が拡大することが期待されています。 MANILA FA
フィリピンのニューノーマルをつくる上で欠かせない通信・交通・物流。現状の課題と今後の展望
コロナのパンデミックにより移動が制限されたことで、フィリピンでは「Connectivity(接続性)」というキーワードの重要さが増してきました。 パンデミックとの戦いが続き、経済・人々がニューノーマル
【2020年版】フィリピンのオンラインショッピングサイトTOP5
昨今、フィリピンにおいてもオンラインショッピングサイトの存在感は増す一方となっています。 人口の増加、平均年齢の圧倒的若さ、モバイルの普及率から、これからさらにオンラインショッピングサイトの需要は高ま



