アヤラ財閥のZobel de Ayala会長、投資環境の弱点に企業の協力を呼びかけ
KEY POINTS
- ニュースの要点
- アヤラのZobel de Ayala会長は10月15日、財界団体マカティ・ビジネス・クラブの45周年の基調講演で、投資を呼び込む条件がフィリピンにそろっているかを率直に話し合うべきだと述べました。
- この動きの意味
- 国内最大級の財閥の会長が、投資環境の弱点として人材・インフラ・電力供給・規制・制度の安定を挙げ、企業同士の協力を求めました。サプライチェーンの移転先としてのフィリピンの課題を、財界自身が認めた形です。
- 今後の注目点
- マカティ・ビジネス・クラブが講演を受けて、人材育成など具体的な共同の取り組みを打ち出すか。政府の投資誘致策と財界の動きがかみ合うか。
フィリピン最古の財閥とされるアヤラのJaime Augusto Zobel de Ayala会長は10月15日、財界団体マカティ・ビジネス・クラブ(MBC)の創立45周年の祝賀会で基調講演しました。地元では頭文字から「JAZA」と呼ばれる人物です。アヤラは、日本の三菱商事が出資比率を15%まで引き上げる予定の会社でもあります。
「フィリピンそのものが勝っているか」
講演の軸は、海外企業がサプライチェーンを分散させる中で、投資をどう取り込むかでした。同氏は、どの会社や工業団地、産業が次の投資を取るかを考えるより、「フィリピンそのものが勝っているか」を問うべきだと述べています。
そのうえで、投資を呼び込むのに必要な条件がそろっているか「率直に話し合う」べきだとして、次の5つを挙げました。
- 人材
- インフラ
- 電力の供給
- 規制の環境
- 制度の安定
同氏は、弱点がどこにあるかは多くの人がすでに分かっているとし、足りないのは各分野の力を持ち寄って取り組む場だと話しています。
競争しながら協力する
企業は顧客、人材、資本、アイデアをめぐって激しく競い合いながら、事業環境全体の課題では協力できるというのが同氏の主張です。協力する分野の例として挙げたのが人材の育成で、AI(人工知能)などの技術で企業が求める技能が変わっていることを理由にしています。
フィリピン・スターによると、同氏は貿易の流れやサプライチェーンが、効率だけでなく安全保障や地政学、供給の途切れにくさで決まるようになったとも述べました。AIによる変化と気候変動も圧力として挙げ、今後数年がフィリピンの発展の道筋を大きく左右しうるとしています。
地域経済の統合については「フィリピンの企業とフィリピン人自身が競争できて初めて、私たちの利益になる」と述べました。インフラについても、正しい事業を選んで確実に造り、「すべての事業とすべてのペソの使い道を説明できる」ようにすべきだと付け加えています。
マカティ・ビジネス・クラブは1981年、同氏の叔父のEnrique Zobel氏らが設立した団体です。父のJaime Zobel氏も長く理事を務めました。
SOURCES / 出典
- BusinessWorldメディアJAZA calls for action on PHL investment gapsbworldonline.com
- フィリピン・スター(The Philippine Star)メディアRivals by day, partners by night: JAZA on competition and collaborationphilstar.com
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