不動産コンサルタントのKnight Frankが発表したレポートによると、超富裕層のフィリピン人の数は5年間で増加する可能性が高いといいます。
フィリピンの富裕層、つまり100万ドル(約4,800万ペソ)以上の純資産を持つ人々は、2015年から3%減少しています。しかし、この傾向は反転し、2020年から2025年の間に富裕層の数は36%増加すると予想されているとKnight Frankは発表しています。
また、3,000万ドル(約15億ペソ)以上の純資産を持つ超富裕層は、2025年までの5年間で35%増加する可能性が高いとの調査結果を出しています。超富裕層は、直近5年間で10%減少していました。
世界的には、2020年から2025年の間に、富裕層と超富裕層の人口がそれぞれ41%、27%跳ね上がると予想しています。このレポートは、世界の44の経済圏をカバーしています。
コロナウイルスの影響で昨年、フィリピンの富裕層は減少傾向にありました。
フィリピンの富裕層の数は3%減少して1万3936人となり、超富裕層人口は7%減少して489人となりました。
「低金利と多くの財政刺激策の影響で、資産価格は急騰し、世界の超富裕層人口は過去12ヶ月間で2.4%増加して52万人以上になりました。この傾向は北米とヨーロッパ全体で見られましたが、最も目立ったのは、12%の成長を示したアジアでした」と、Knight Frankは中国やシンガポールのような国に言及しています。
しかし、パンデミックの影響を最も受けた国や観光業に依存した経済の国々では、超富裕層の数は減少しました。
人口の中で最も裕福な1%に入るための基準は国によって異なります。
例えば、モナコでは790万ドル(約3億8300万ペソ)、シンガポールでは290万ドル(約1億4000万ペソ)の純資産がなければ1%の富裕層にはなれないとされています。
フィリピンでは、少なくとも6万ドル(約290万ペソ)の資産を持っていれば、上位1%の富裕層とみなされます。
フィリピン人が国内で最も裕福な0.1%の層とみなされるためには、21万ドル(約1020万ペソ)の資産が必要です。これは、シンガポールの1,000万ドル(約4億8,500万ペソ)や香港の1,040万ドル(約5億400万ペソ)に比べると大幅に低くなっています。