COVID-19は、私たちの生き方やビジネスの在り方を変えようとしています。スタートアップは、この困難な状況を克服し、適応する方法を見つけなければなりません。
COVID-19の発生により、世界は行き詰まっています。
ほぼすべての産業が影響を受け、苦しんでいます。アジア地域のスタートアップも同様です。
アジアのスタートアップの危機
東南アジアのベンチャーキャピタル投資は、長年にわたり経済を盛り上げてきました。
地域全体でスタートアップ文化が隆盛していました。経験豊富な投資家と熱意のある起業家は、大きな利益を生み出すパートナーとして一緒に成長してきました。
しかし、COVID-19の影響により、現在アジアのスタートアップのほとんどが厳しい状況に直面しています。
Gojek、Bukalapak、Grabのようなユニコーン企業でさえ、安全地帯にはいません。パンデミックを乗り切るためには、効果的な対処法を考えないといけません。
アジアのスタートアップ企業の多くは、オンラインベースの企業であり、在宅勤務の体制を構築しやすい状況にあります。
しかし、多くの企業がその働き方の変化に適応できませんでした。その結果、スタートアップ企業は、いつ最大の危機を迎えてもおかしくない状況になっています。
危機にどのように対処していくか?
COVID-19が発生するとすぐに、アジア諸国は緊急対策をし始めました。政府は迅速かつ効果的に対応を、すべての集会を禁止し、国境も閉鎖しました。
同様に、ソーシャルディスタンスを保つというルールは世界的にみても当たり前のことになりました。
それによって経済活動はどうなったのでしょうか?
株価は急落しており、資金調達の金額は7年ぶりの低水準にあります。
アジアのベンチャーキャピタルの第1四半期の資金調達額が22億ドルだったことが統計で明らかになっています。この金額は過去7年間で最低であり、COVID-19の影響を物語っています。
最も被害を受けたのは観光、旅行、サービス業界です。これらの産業への投資は、コロナの影響で価値を失いました。
その結果、アジアのスタートアップ企業にはほとんど資金が提供されず、誰にも助けを求めることなく、命懸けで戦わなければならないという状況にあるといえます。
多くの起業家は、COVID-19が脅威として広まるとすぐにアウトソーシング契約の削減を決断しました。
同様に、給与削減に乗り出しています。給与カットは、苦渋の決断かもしれません。しかし、どうしてもカットをしないといけない場合はあり、感染症の大流行はそのような状況の一つです。
給料カットに関しては、トップから始めるのが最善の策です。経営陣は責任を負い、一時的な削減を受け入れる必要があります。
もう一つ、この困難な時代に欠かせない戦術は、撤退戦略です。
そのため、アジアのスタートアップの起業家たちは、この数ヶ月の間に撤退計画を見直しています。
しかし、諦められないスタートアップは資金調達が必要。スタートアップのオーナーはは、日夜、最高の投資家を見つけるために努力しなければいけません。
ピンチはチャンスです。例として、アリババの台頭は2002年から2004年のSARS流行時に始まりました。
これからに期待できること
間違いなく、この状況はアジアのスタートアップを危機的な状況に追いやっています。
未知の状態にいるため、起業家や投資家は将来を予測することは難しいです。
そんな中でも、希望の光はあります。
例えば、教育業界に関わるスタートアップは、今後数年で大きく成長する可能性があります。いわゆるエドテックアプリはオンライン授業のニーズ高まりにより増加傾向にあります。
オンライン学習ツールは、パンデミックの間に価値を証明してきました。その結果、この分野にはすでに巨額の資金が投入されています。
ECプラットフォームについても同様です。
ロックダウンの間、ECサービスの需要は莫大に高まりました。
オンラインビジネスは彼らの専門分野なので、パンデミックによる新しいマーケットのルールに素早く適応しました。
ストリーミングサービスも、現在の状況が長く続けば、需要が急増する可能性があります。
最後に、アフターコロナの世界におけるヘルスケアの重要性についても言及しておきます。
COVID-19の影響で、世界はより、今後の医療支援の未来について考える必要性があります。
そのため、遠隔診療/医療は意欲的な投資家にとって有望な市場です。
アジアの起業家はAIを使った医療システムに注力する可能性もあります。いずれにしても、目標はコストを下げ、より良い医療を提供することになります。
COVID-19は、私たちの生活やビジネスのやり方を変えようとしています。
今後さらに、アジアのスタートアップは状況に適応し、的確な行動を取らなければいけません。
【参考】
e27.co